こうしたウイグル側の主張を受けた米政権および米メディアの態度に対して、中国は強く反駁している。 国連の人種差別撤廃委員会でのゲイ・マクドゥーガルの証言に対しては、中国統一戦線部第九局副局長の胡連合が次のように反論した。 「100万人を強制収容しているという事実はない。確かに再教育施設は存在しているが、その名称は職業訓練センターであり、宗教過激派に騙された人々に対し、新たな居場所をつくり教育によって助ける場である。……だが、目下、そのセンターで何人が生活しているかは私も知らない」 統一戦線部第九局というのは、2014年に新設された新疆問題を担当する部署。この部署の建前は、新疆の三種勢力(テロ勢力、民族分裂勢力、宗教過激派)における幾多の深刻な社会問題を解決し、新疆の安定を図ることを目的とする。 中国のタブロイド紙・環球時報は胡連合の発言を踏まえて8月13日に「新疆を中国のリビアにしないこと、
2月28日、中国の新疆ウイグル自治区ウルムチで27日、1万人以上の武装警官が大規模な軍事パレードを行った(2017年 ロイター/Stringer) [北京 28日 ロイター] - 中国の新疆ウイグル自治区ウルムチで27日、1万人以上の武装警官が大規模な軍事パレードを行った。同自治区の政府系ニュースサイト「天山網」が28日、報じた。当局は、イスラム過激派による暴動の鎮圧に迅速に対応するとしている。 パレードには、ヘリコプターや装甲車両も登場。同地域でこうした大規模パレードが行われるのは、今年に入り少なくとも4回目となる。 新疆ウイグル自治区の共産党書記は、ウルムチの国際会議場の外に整列した武装警官らを前に、同地区が直面する治安の「厳しい状態」を認識する必要があると指摘。「テロリストやテロ集団を、人民戦争の巨大な海に葬る」と述べた。 新疆では過去2、3年、多数を占めるイスラム教徒のウイグル族と
<10代の若者から80代の老人までが、危険を承知でISISに参加し、イラクやシリアの戦闘地帯に移り住んでいる。抑圧されるウイグル人が中国を去る悲しい動機とは>(写真は14年にウルムチの街頭で治安部隊に抗議するウイグル人の女性) 悪名高きテロ組織ISIS(自称イスラム国、別名ISIL)の戦闘員になった中国人イスラム教徒が少なくとも300人はいる、中国西北部の新疆ウイグル自治区で頻発する暴力行為の責任は過激なイスラム主義思想と、外国のテロ組織に感化された一部住民にある――中国の国営メディアや政府当局は繰り返しそう主張してきた。 一方でアメリカの専門家や人権団体はこうした主張に異議を唱え、中国政府の政治や宗教における抑圧が問題の元凶だと指摘。ISISの戦闘員に加わっているウイグル人はわずかだと主張してきた。 だがISISの離脱者から最近もたらされた情報によれば、実際にかなりの数のウイグル人がIS
中国西部の新疆ウイグル自治区ホータンにあるショッピングモールの外で警備に当たる武装警察部隊隊員(2015年4月16日撮影、資料写真)。(c)AFP/GREG BAKER〔AFPBB News〕 パリ同時多発テロ事件を奇貨として、中国政府は2つの事実を西側に認めさせようとしています。それは、(1)国際テロは中国と欧米に共通する脅威である、(2)中国によるウイグルやチベットにおける弾圧は、欧米の批判するような人権侵害ではなく、対テロ統一戦線に貢献するものであること、です。 実際、中国の王毅外相は11月15日のG20サミットで、「中国は、フランスのテロとの戦いを支持する。反テロに向けて力を合わせるべきであり、ダブルスタンダードを許してはならない。我が国による、東トルキスタンのテロ勢力への攻撃も国際対テロ活動の重要な一部とみなすべきだ。今こそ対テロ統一戦線を形成すべきだ」と訴えました。習近平主席、
●そもそも、この決定なるもの、「ブルカ」の着用だけを禁止する規定なのだろうか。中国語原文には「乌鲁木齐市公共场所禁止穿戴蒙面罩袍的规定」とあるだけだ。 直訳すれば、「ウルムチ市内の公共施設内で覆面の上っ張りを着用することを禁止する規定」である。要するに、「人間の顔を覆うようなものを着てはならない」ということなのだろう。 ●これなら「ブルカ」の着用は間違いなく禁止だ。狭義の「ブルカ」とはアフガニスタンやパキスタン北部などで見られる女性用の民族衣装を指し、目の部分も網状になっており、女性の顔が完全に隠れるからだ。 「ブルカ」はイスラム系の女性用着衣の中でも最も顔を隠す程度が高く、外からは瞳や眼差しすら見えない。一種の完全防護服といってもいいだろう。 ●次に顔が見えないのは「二カブ」だ。多くの場合、「ニカブ」は1枚または2枚の黒い布で目以外の顔を隠す衣服を指し、筆者の知る限り、湾岸アラブ諸国で多
(英エコノミスト誌 2014年8月9日号) 新疆ウイグル自治区での強権的な弾圧が反乱を煽っている。中国の指導部は戦術を切り替えなくてはならない。 ウイグル族はいまだかつて、中国において居心地が良いと感じたことがない。かつてテュルク系イスラム教徒のウイグル族が大多数を占めていた新疆は、無理やり中国の帝政に組み込まれた。 一部の地域で活動していた反体制派が共和国を設立し、独立を勝ち取ったこともある。しかし1949年にはこの共和国も中国共産党によって息の根を止められ、短命に終わった。 それ以来、1600キロ東に位置する北京の政府は新疆ウイグル自治区を抑え込もうと取り組んできた。しかし、その政策は機能していない。習近平政権は民族紛争の泥沼にはまり込む危険を冒している。このままでは中国版のチェチェンになりかねない。 噴出するウイグル族の不満 過去数十年にわたり、共産党は支配を確立するため、いくつかの
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