シリア情勢(安全地帯、ロシアの憲法大綱等) 2017年01月27日 11:21 シリアアメリカの外交政策 トランプの登場で、不透明になったと思われるシリア情勢ですが、どうも現在の状況では米ロの対立、ロシアとトルコの利害の衝突という、従来からの基本的な枠組みも現れているようで、シリア情勢も今後流動的になりそうです。 とりあえず、アラビア語メディアからとりまとめ ・トランプは、米ABCとのインタビューで、欧州が誤ったのは大量の難民を受け入入れたことで、安全地帯の設置は必至であると語った由にて、wall street journal は、トランプが米軍のかいにゅ増大に向けて国防総省と国務省に検討を命じていると報じている由 (どうやら安全地帯の設置は彼の単なる一時の思い付きということではなく、メキシコ沿いの壁といい、彼にとっては難民、経済移民の流れは国際的にせき止めるもの、という基本哲学がありそう
シリア情勢)(アスタナ後) 2017年01月26日 15:41 シリアロシア シリア情勢も、アスタナ会議を経て、どうやらかなり動き出した感じがありますが、気づきの点としては ロシアの影響力が極めて大きくなったこと ロシアとトルコの蜜月が目立つ、反面イランの陰が薄くなった感がある シャム・ファタハ戦線と他の反政府軍を引き離す、ロシアの目論見が成功しつつあること トルコは「ユーフラティスの盾」での占拠地の勢力を固め、安全地帯の設置にもっていこうとしている 等ですが、ここでも朝方お伝えした、トランプの安全地帯設置案が、どのくらい真剣なものかで、状況も大きく変わってくると思います とりあえずアラビア語メディア等からの記事を取りまとめたところ、次の通り ・(先日ロシアが本土から長距離爆撃機Tu22だったかを使って空爆をしたことをお伝えしましたが)ロシア国防省は、6機の長距離爆撃機が、本土から飛び立ち
シリアの停戦 2016年12月30日 10:11 シリアロシア シリアの停戦については、トルコとロシアの合意に対して、シリア政府と反政府派、軍も同意したとのことで、シリア全土で30日の日の出から、シリア全土で停戦が実施されることになりました。 この停戦については、第1段階が停戦の実施、第2段階が監視機構の設置、第3段階が政治的解決の交渉となっている由ですが、現実には下記のように種々の異見もあるようで、al qods al arabi net が「停戦実験が始まった」と題している通り、まだまだ今後どうなるのか予断は許されない思います。 何しろ過去にも停戦が合意され、アラブ連盟の監視員が派遣されたこと、国連の監視員が派遣されたことが2回もありましたが、いずれもそのうちに停戦は破られていて、当時に比べたら政府側でも、反政府側でも、外国の関与が大きくなっていたㇼ、特に反政府軍が多数のグループに分か
ロシア大使、トルコで銃撃され重体 現地報道:朝日新聞デジタル まだ事実関係ははっきりしない。しかし次のような状況がある。シリアの東アレッポをロシアの大規模な軍事支援に支えられてアサド政権が制圧したことで、トルコではかなり反ロシアのジハード主義感情あるいは一般的なイスラーム教の政治的感情が高まっている。トルコはモスクワでロシアとイランとの3者会合に参加するところで、シリア問題で協調を模索しているところだった。 この事件の実行犯や背景はまだ明らかではないが、もしジハード主義的な立場の勢力によるものならば、ロシアへの報復というだけでなく、エルドアン政権にも「これ以上ロシアに近づけばジハードの対象にする」と警告したと受け止められうる。 また、一般にアレッポの同胞への共感と、それと不可分の反ロシア感情が高まっている様子なので既存の、過激派として知られている組織に属していない者が犯人である可能性もある
コプト大聖堂へのテロ(その後) 2016年12月12日 10:41 エジプトテロ イスタンブールのテロでは犯行声明が出ましたが、カイロのコプト大聖堂に対するテロでは、これまでのところ犯行声明は出ていない者の、イスラム過激派の仕業であるということで、見方は一致しているようです。 彼らの目的が、エジプトの宗派対立を激化させ、内政を混乱に陥れようとすることであれば(過激派の犯行であれば、多分そうでしょう)、下記の通り、かなりの成功を収めつつあるやに思われますが、エジプトでは大統領が犯行を厳しく非難し、早急な捜査を約束するとともに、国民の一致を呼びかけました。 また3日間の服喪を命じた由。 またアズハリ総長も、犯行を厳しく非難し、これは宗教に対する冒涜であるとして、エジプト国民の一致を呼びかけた由。 コプトの大司教も、同じく宗派を超えた国民の一致団結を呼びかけた由。 しかし、コプト教徒の間では、彼
シリア情勢 2016年09月09日 09:48 シリアトルコ シリア情勢につき、断片的ながら取りまとめたところ次の通り シリア情勢の焦点は矢張り当面、トルコの動きと、アレッポの再封鎖を巡る戦闘の模様です。 特にトルコは「ユーフラティスの盾」作戦以来、シリアへの関与を強め、益々その発言権を要求している模様です。 (トルコに関して) ・エルドアン大統領は、8日県知事たちとの会合で、トルコのjarablus 作戦以降、力のバランスは劇的に変化したとして、トルコが参加しない、またはトルコの支持しない、如何なるシリア問題の解決もあり得ないと強調した由。 エルドアンはまたトルコはjarablus を完全に制覇して、更に周辺のIS勢力を駆逐しつつあると語った由。 (ただし、al arabia net は現地の治安および医療機関が、8日jarablusで ISの攻撃(詳細は不明だが爆発事件の由 )で、少な
シリア情勢 2016年09月02日 16:41 シリアトルコ シリア情勢につき、断片的ですが、取り敢えず次の通り ・国連シリア特別代表は1日、ジュネーブの記者会見で、現在シリア問題に関するイニシアティブを準備していて、9月に始まる国連総会(恒例として毎年第3火曜日から始まっていたと思う)に提出すると語った。 現時点でその内容は明らかにできないとした由 (国連で政治問題について決定ができるのは安保理だけで、総会は所謂talk shopみたいなもので、総会に提出されるイニシアティブはおそらく大きな枠組みに関するアイデアの類で、あまり現実の和平には貢献しないのではないか?…と言うのは偏見か?) http://www.alquds.co.uk/?p=591110 https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2016/09/02/خطة-أمم
シリア情勢 2016年08月30日 18:18 シリアトルコ シリア情勢につき、取りまとめたところ次の通り どうも、だんだんシリアの分割か分裂の様相が強まっている感じです。 ・自由シリア軍のjarablus の南方及び西方への攻略は、その後もトルコ砲爆撃の支援を受け、順調に進んでいる模様で、manbij へは15km地点まで迫り、al bab も指呼の間に迫った模様で、自由シリア軍幹部は、manbijまで進撃する予定であると語っている。 トルコ軍参謀部は、自由シリア軍は作戦開始後、400平方キロの地帯を制圧したとしてる。 また自由シリア軍は、YPGに対しては、ユーフラティス川の東岸に撤退するように、最後通牒を発したが、その期限が切れたので攻撃を続けているとしている。 (トルコ軍がどこまで行くつもりか…自由シリア軍と言っても所詮はトルコの意向次第と思われる・・・不明であるが、地図を見る限り、
シリア情勢(米・トルコ・クルド関係等) 2016年08月30日 10:34 シリアトルコ 北部シリアを巡るトルコとクルドの対立、衝突は、米国も巻き込んで、と言うか米国は、トルコとPYGと言う2の同盟者の間に挟まれ、極めて微妙な立場に立たされています。 一昨日だったか、大統領府が確か、トルコとYPGの衝突は受け入れなれないunacceptable と表明したばかりだと思いますが、カーター国防長官は29日、トルコに対して、ISとの戦いに集中し、YPGを目標として攻撃しないように警告したとのことです。 また国防総省だったかは、ISの存在しない地域での、軍事衝突を避けるように、トルコ及びYPGに呼びかけた由。 これに対して、トルコは従来からYPGとPYDをテロ組織として認定していて、トルコは国境と国民の安全確保のための作戦は継続するとして、トルコは独立国で、どのテロリストを攻撃するかについて他国か
第2のmanbijの戦い?(シリア) 2016年08月29日 18:38 トルコクルド トルコに支援された自由シリア軍がjarablus の南と西方に地歩を拡大し、manbij から15kmの地点に迫ったとの話は先ほど書きましたが、どうやらクルド勢力も黙ってmanbijを明け渡すようなことはなさそうで、もしかするとトルコとその支援する自由シリア軍とYPGを中心とする民主シリア軍との間で、第2のmanbijの戦いが迫っているのかもしれません。 ・al qods al arabi net はmanbijの地元治安当局(要するにPYGかYPDか?)によると、PYGはこのmanbij に増援部隊と武器等を送り込んでいるとのことです。 ロイターが地元当局から聞いた話では、小型トラック等の車列が人員及び武器等を送り込んでいる由。 http://www.alquds.co.uk/?p=589089 ・他
シリア情勢(ダリアからの撤収等) 2016年08月28日 19:06 シリアトルコ シリア情勢につき、取りまとめたところ、断片的ながら、次の通り ・ダマス近郊で長いこと政府軍に包囲、封鎖されていたダリアからの住民と反政府軍戦闘員と家族の引き上げが始まったことは、さきにほうこくしましたが、28日早朝15両のバスからなる最後の引揚者が、ホムスからイドリブに向かい、ダリアは戦闘員及び元からの住民が、総ていなくなったとのことです。 この車列には937名の戦闘員、97名の女性、104名の児童が乗っていた由。 政府軍もダリアが完全にその支配下にはいったと発表した由。 ・これで、長いこと厳しい封鎖に耐えた住民等も、ようやく封鎖から解放されたことになりますが、この住民の引き上げについては、反政府派の中にも、ダマス周辺の人口構成を変更するとの政府の計画に、したがったものとの批判もあるほか、アラブ連盟も事務局
Ereni The Macedonian Interior Ministry said on August 27 that the five were arrested by Turkish police, in collaboration with their Macedonian counterparts, two weeks ago in Istanbul./ Macedonian authorities said 25 of its citizens have been killed fighting with IS militants in Syria or Iraq ( トルコ マケドニア イスラム原理主義 シリア イラク
少しお休みしていた「今日の一枚」を再開してみましょう。「続き物」として道筋を通そうとすると、事態が発展していくうちに追い抜かれたりしてややこしくなって結局更新が滞るので、気楽に「一枚」をぺらっとアップする初歩に立ち戻ります。 ただでさえややこしいシリア内戦ですが、8月24日に、トルコ軍戦車部隊がシリア北部のジャラーブルスへ侵攻し(よりによって米バイデン副大統領のトルコ訪問の最中に!)、いっそう関与・介入する当事者が増えました。 ここでシリア情勢の現状を再確認しましょう。かなり重要な転換点です。 やはり英Economistは地図が的確ですね。 “Smoke and chaos:The war in Syria,” The Economist, 27 August 2016. ポイントはアレッポの北方、シリア・トルコの国境地帯の諸都市、ジャラーブルス、マンビジュ、アル・バーブ、およびユーフラテ
<トルコでまたもISISによるとみられるテロが起きた。パリやベルギーも狙われたが、トルコは今年だけでも大きなテロが3回目。ここには、西欧とISISの間に横たわる国家の苦悩が凝縮している> トルコでまたもや大規模なテロ攻撃が発生した。しかも今回のターゲットは世界に向けての玄関口である国際空港。毎日16万人超の旅行者が利用するイスタンブールのアタチュルク国際空港で28日夜、自動小銃で武装した男たちが自爆テロを決行。これまでに41人の死者と240人近い負傷者が確認されている。 今年3月にベルギーの首都ブリュッセルの空港などで起きた連続テロと手口が似ていることから、トルコ当局はテロ組織ISIS(自称イスラム国、別ISIL)による攻撃とみている。これでトルコではISISによるとみられるテロで200人余りの死者が出たことになる。負傷者や心理的ショックを受けた人たちはその何倍にも上る。 【参考記事】テロ
<トルコはアメリカが支援するシリアのクルド人武装勢力を敵対視しているが、それでも今回、トルコ軍が地上侵攻しISISの拠点を制圧してくれたことは、アメリカにとってもこの地域にとっても願ってもない収穫だ> (写真は、かつてISISの支配下にあったトルコとシリアの国境地帯) アメリカの同盟国の軍隊がISIS(自称イスラム国、別名ISIL)掃討のため、ついにシリア領内に侵攻した。トルコ軍主導の地上部隊は24日早朝、ISISが2年半支配していたシリア北部のジャラブルスに侵攻、ほとんど反撃を受けずに制圧した。地上作戦の決行で、ISIS掃討戦はアメリカに有利な形勢になるとみられる。 トルコがISIS掃討のためシリアに越境攻撃をかけたのは初めてだ。トルコ軍の戦車部隊と特殊部隊の支援を受けたシリアの反政府武装組織が国境地帯に残ったISISの最後の拠点ジャラブラスへ向けて大規模な軍事作戦を決行。米軍主導の有
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