(英エコノミスト誌 2014年7月5日号) かつて世界の先頭を歩んでいた文明が廃墟と化している。それを再建できるのは、そこに暮らす者だけだ。 1000年前、バグダッド、ダマスカス、カイロといった大都市が、西側世界に先駆けて、競い合うように繁栄した。「イスラム」と「革新」は一対の存在だった。様々なカリフ(預言者ムハンマドの後継者)の治める領土は超大国であり、学問と寛容さと貿易とを導く灯台となった。 だが、現在、アラブ人は惨憺たる状況に置かれている。アジアや中南米、アフリカが前に進んでいるにもかかわらず、中東は独裁政治に足を引っ張られ、戦争にかき乱されている。 3年前には希望が膨らんだ。アラブ世界全域で市民の不満がうねりとなり、チュニジア、エジプト、リビア、イエメンの4カ国で独裁者が打ち倒され、そのほかの国、特にシリアでも、変化を求める叫びが上がった。だが、このアラブの春の果実は腐り、新たな独
6月26日、シリアやイラクで台頭するスンニ派過激派組織は、ソーシャルメディア(SNS)を活用して、外国人の勧誘活動を進めている。写真はISILが勧誘活動のために投稿したとみられるビデオ映像から(2014年 ロイター) 「クアラルンプール/バンコク 26日 ロイター」 - シリアやイラクで台頭するスンニ派過激派組織は、ソーシャルメディア(SNS)を活用して、外国人の勧誘活動を進めている。東南アジアやオーストラリアの治安当局者は、中東での戦闘に触発され、新たな世代の過激派が育つのではないかと警戒を強めている。 ここに、過激派が作成した1本の映像がある。そこには、スキーマスクやスカーフで顔を覆い、銃を構えた4人の男たちが、リラックスした様子で壁にもたれる姿が映し出されている。撮影している人物によれば、彼らは戦闘に参加するためシリアにやってきたインドネシア人たちだという。
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