ロシアに好意的な発言を繰り返すトランプ氏が米国大統領に就任したことで、米露の接近が取りざたされている。しかし、米政権内の親露派については知られていても、ロシア政府内にどのようなキーマンが存在するのかは意外と知られていない。そこで以下では、プーチン大統領を取り巻く重要人物たちを紹介してみよう。 公式の外交チャンネルを代表するのはセルゲイ・ラヴロフ外相である。 ロシア外務省付属国際関係大学卒、ロシア外務省勤務を経て外相という筋金入りの外交官で、フランス語に堪能なことで知られる。ただし、米国に対する姿勢はどちらかと言えば強硬派で、ウクライナ問題やシリア問題でも米国とは激しくやりあってきた。 この意味で鍵を握るのは、国営石油企業ロスネフチのセーチン会長であろう。 ロスネフチは年間の総売り上げが800億ドルを超える巨大石油企業であり、天然ガス企業ガスプロムとともにロシア経済の屋台骨とも言える存