参院選で、ネット上に流れる「フェイクニュース」を検証しようという取り組みが始まった。ウソの情報で有権者の心を揺さぶり、投票に影響を与えようとする動きは海外で顕著だ。日本も例外ではない。 「あなたの決断が未来になる!」「これが真実!沖縄の基地問題」。昨年8月。沖縄県知事選の告示を3週間後に控えたころ、二つのサイトが突然現れた。 掲載された二十数本のほとんどの動画は、候補者だった玉城デニー知事らを中傷する内容だった。他人の土地と邸宅をドローンで撮影し、「リゾートホテルのような超豪華別荘」「1億円を超える費用を全額キャッシュで支払った」などとニセ情報をちりばめていた。玉城陣営でネット対策を担当していた平良暁志さん(45)は、プロが作り込んだような動画に驚いた。 陣営では十数人のチームを組み、SNSやネット上のデマ情報、フェイクニュース対策にあたっていた。それでも、一度広がったニセ情報を打ち消すの