こんなに成果が乏しい会談は珍しい-。5月下旬にモスクワで行われた日露首脳会談には、こんな厳しい評価が目立つ。北方四島での共同経済活動は早期に取り組む5つの事業に関する調査団派遣の合意にとどまり、事業化の前提となる日露双方の法的枠組みを害さない新たな枠組みに関しては進展がなかった。焦点の平和条約締結交渉も前進への意欲が示されただけで具体的な言及はなかった。 その予兆はあった。安倍晋三首相(63)が外遊する前は必ず「勉強会」と称する打ち合わせがあり、外務省の次官や審議官、局長らが首相官邸に出向く。5月24~27日の首相訪露では、外務省幹部はいつも以上に頻繁に官邸に出入りした。 ただ、勉強会から戻った幹部の言葉は総じて少なめで、表情も硬かった。首相とプーチン大統領との会談は今回で21回目という「異例の多さ」(外交筋)もあり、領土問題の進展を期待する空気があった分、その落差は印象的だった。 現地で
ワシントン(CNNMoney) 米国のトランプ政権は21日、石油大手エクソンモービルが対ロシア制裁の適用免除を申請していたロシア内での石油掘削事業を認可しないことを決めた。 ムニューシン米財務長官は声明で、トランプ大統領と協議し、エクソンを含む米企業に対し制裁の適用免除を認めないことを決定したと述べた。 エクソンは、ロシア国営石油会社ロスネフチとの合弁事業で同国の黒海周辺やシベリア地方、北極圏での事業を計画していた。エクソンは今回の財務省の決定は理解出来るとの声明を発表。その上で、適用免除の申請は契約上の義務事項に沿うものとし、ロシアでは競合企業が欧州の制裁下でも採掘が許されていると指摘した。 エクソンは過去20年以上、ロシアで事業を展開。ティラーソン米国務長官は就任前まで同社会長を務めていた。ロスネフチとの契約締結の立役者ともされている。 ただ、トランプ政権は現在、昨年の大統領選などに絡
日本政府が検討する対露経済協力の一環で、国際協力銀行(JBIC)がロシア資源大手ノバテクの主導する北極圏ヤマル半島での液化天然ガス(LNG)基地開発に対し、欧州の金融機関と約6億ドル(約600億円)の協調融資を実施する方針を固めたことが19日、分かった。近く調印する。北極海航路を通じてLNGを極東ウラジオストクに運び、一大輸出拠点を築く計画もあり、経済協力の目玉となる可能性がある。 日本は世界最大のLNG輸入国で、地理的に近い極東から転売自由で安いLNGを輸入できれば日本企業の競争力を強化できる。また、北極圏のLNG基地開発への協力はロシア側が日本に強く求めており、政府には今回の協調融資を通じて開発を後押しすることでプーチン露大統領の12月の来日時に北方領土問題を含む平和条約締結交渉の進展につなげる狙いがある。 協調融資はイタリア外国貿易保険(SACE)と仏コファス(COFACE)の計3行
商船三井が2014年7月、最大氷厚2.1メートルまで運航可能な砕氷装置を備えたLNG船を3隻、韓国の大宇に発注したことで我々の関心を引いたロシアの北極海に面したヤマルLNGプロジェクトだが、ようやく中国の国営銀行2行との融資契約が締結された、とFTが報じている。 “Chinese lend $12bn for gas plant in Russia Arctic” (Apr 29, 2016 10:50pm) という記事だ。 本来であれば1年以上も前に資金手当ても完了しているはずだったが、ウクライナ問題に起因する米国の対ロシア制裁が影響し、これまで時間がかかった、という内容だ。 中国輸出入銀行と中国開発銀行が、93億4000万ユーロ(107億ドル)と97億6000万人民元(15億ドル)を融資することで合意した。 総投資額270億ドルのこのプロジェクトは、ロシアのNovatekという会社が主
Sanctions cause angst for Putin’s signature Arctic project Another near casualty from the sting of Western sanctions has been Vladimir Putin’s signature Arctic energy project, the massive $27 billion Yamal liquefied natural gas (LNG) project slated to be built on Russia’s Yamal Peninsula, where temperatures can reach 50 degrees below zero Celsius. Prohibited from securing financing in U.S. dollars
今月6日に安倍晋三首相がロシアのソチを非公式に訪問し、夕食つきの歓待を受けた。35分間のヴラジーミル・プーチン大統領との1対1の内緒話も含め、領土問題から世界情勢の様々にわたり3時間以上も話し合う首脳会談だったという。 領土問題でどのような進展があったのか(なかったのか)は超国家機密として明かされはしないが、会談の3日後に行われたロシアの第71回対独戦勝記念式典でプーチン大統領は、昨年同じ場で使った「軍国・日本」という表現は避けた。 今回は出席しなかった中国からの客人へ、リップサービスをする必要がなかったこともあろうが、大統領なりに安倍首相との会談が満足のいく結果に終わったからとも想像させる。巷では、安倍首相が「2島(+α)」で腹を括ったのではないかとの憶測も流れる。 その交渉の行く末がどうなるのかは神のみぞ知るとして、日本側が首脳会議に向けて準備した8項目の対露経済協力提案は、それが過去
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