モスクワで21日まで開かれた国際会議で、北朝鮮外務省の崔善姫(チェソンヒ)北米局長に注目が集まった。かつて「上司より偉い通訳」と呼ばれたほどの実力者。崔氏には、国際社会による制裁圧力を打ち破る期待がかけられているようだ。 崔氏は2000年代初めから、6者協議や米朝協議などで「なぞの実力派通訳」として鳴らした。「6者協議首席代表を務めた金桂寛(キムゲグァン)氏の発言を勝手に意訳していた」「上司の李根(リグン)米州局長(当時)がエコノミーなのに、崔氏はビジネス席に搭乗した」など、様々な逸話に彩られた人物だ。 21日も、午前の会議、昼食、午後の会議と、それぞれ異なる服装で登場。バッグや金日成(キムイルソン)・金正日(キムジョンイル)バッジも取り換え、ハイヒール姿で会場内を闊歩(かっぽ)した。あふれる報道陣を警戒。先導役が準備するまで会場に姿を現さず、質問には無表情でほとんど答えなかった。 崔氏は