【ワシントン】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄で2017年に暗殺された金正男(キム・ジョンナム)氏が、米中央情報局(CIA)の情報提供者だったことが、事情に詳しい関係者の話で明らかになった。
【ワシントン】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄で2017年に暗殺された金正男(キム・ジョンナム)氏が、米中央情報局(CIA)の情報提供者だったことが、事情に詳しい関係者の話で明らかになった。
2017年、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キムジョンナム)氏がマレーシアで殺害された事件で、正男氏の顔に毒入りの液体を塗ったとして殺人罪に問われたベトナム人、ドアン・ティ・フォン被告(30)の供述調書を朝日新聞はマレーシア司法関係者から独自に入手した。 計8時間の取り調べ内容が11ページにわたってつづられた調書は、事件の7週間前、ハノイのバーでの「ミスターY」との出会いから始まる。 「韓国のいたずら番組カメラマン」を名乗るミスターYは、フォン被告が芸能人になりたがっていることを知っており、滑らかなベトナム語で番組出演をもちかけた。 人に液体を塗るいたずらをするよう求められたフォン被告がテスト撮影で物おじするのをみて、ミスターYは「本番」を前に「撮影のために俳優を雇った」と説明。ためらいなく実行できるようにしたという。 しかし、「いたずら」の内実は暗殺だっ
第2部:歴史変えた「うっかり」 北朝鮮の金正恩氏の兄、金正男氏の死は闇に消えて、世界に知られることならなかったかもしれない。歴史を変えたのは「地元警察のうっかり」だった。正男氏暗殺直後に起きていた「秘話」が明らかになった。 正男氏の主な遺留品 北朝鮮のパスポート (少なくとも4枚) 高級腕時計 数珠型の ブレスレット チェーン 財布 中国銀行の VISAカード2枚 マスターカード ノート型パソコン (デル製) iPhone 携帯電話 (ノキア製) 医薬品 米ドル ユーロ スイス フラン 中国 人民元 マカオ パタカ 韓国 ウォン マレーシア リンギ インドネシア ルピア シンガポール ドル 第一章 出国ゲートまで、あと40m……。金正男氏の暗殺事件で犯行直後の生々しいやり取りの全貌が見えてきた。 体の変調を訴える正男氏。付き添った係員に「すみません。ゆっくり歩いてください」と語っていた。な
「とても奇妙なものが見つかっている」。マレーシア警察の捜査員が、そんな言葉を漏らしたのは、金正男(キム・ジョンナム)氏が殺害されてから7日目の夜だった。正男氏のバッグやポケットから、ドル札の束やプライベート写真、珍しい薬など30点を超える遺留品が出てきたというのだ。 捜査の手がかりが少ない中、警察は正男氏の遺留品に注目した。入手先などを調べることで、正男氏がマレーシアにいた理由や立ち寄り先をつかめるかもしれないと考えたからだ。 最初に目を付けたのは、大量の100ドル札だった。正男氏が担いでいた黒い旅行バッグ(トゥミ製)の中から見つかった。ほぼ新札で、300枚ごとに分けられた束が4つ。それとは別に使い古されたドル札もあり、総額は約12万4千ドル(1400万円近く)に上った。 正男氏は、どこで札束を入手したのか。マレーシア国内で現金を引き出した記録は見つからなかった。正男氏は殺害される1週間前
暗殺された金正男(キム・ジョンナム)氏は、影武者だったのでは――。そんな説の真偽を確かめる上で重要な手がかりになったのは、正男氏の特異な「入れ墨」だった。世界中が注視した遺体に残されていた「若武者」や「鯉(こい)」の絵柄は、いったい何を物語っていたのか。 また事件当初、遺体が正男氏だと気づく人はいなかった。残されたパスポートの名前は「キム・ジョンナム」でなく、別名の「キム・チョル」となっていた。では、どうやって遺体が正男氏だと判明したのか。きっかけは、マレーシア警察がたまたま起こした、捜査上のミスだった。 パスポートを4つ所持 2017年2月13日、マレーシアのクアラルンプール国際空港で襲われた正男氏は、病院に運ばれる途中で息絶えた。 遺体を確認した医師は、警察あての文書に、こう書き残している。「遺体 キム・チョル」「年齢 46」「性別 男性」。遺留品のパスポートからの引用情報だ。 このパ
2017年2月13日朝、マレーシアのクアラルンプール国際空港にいた金正男(キム・ジョンナム)氏の背後から、見知らぬ女が近づいた。目隠しをするように両手で正男氏の顔を覆い、謎の液体を塗りつけた。女が現れてから立ち去るまで、わずか数秒。取材で入手した空港の監視カメラの映像には、その一部始終が記録されていた。 午前8時58分、マレーシアの首都郊外のクアラルンプール国際空港。監視カメラは、空港3階の出発ホールに向かう正男氏の姿を映している。 青い半袖シャツの上に、薄いグレーのジャケット。黒いバッグを右肩にかけ、おなかを突き出して、ゆったりと歩く。 大勢の人が行き交う出発ホールの中ほどで、一度立ち止まる。頭上の掲示板を見上げ、出国便を確認する。再び歩き始め、カフェの横を抜けて、最寄りの自動チェックイン機まで36歩進む。左胸のポケットに手を伸ばし、パスポートらしきものを取り出す。出国ゲートまで40メー
世の中 『【金正男氏殺害】朝鮮総連が正男氏報道で日テレなどに圧力 北朝鮮犯行説を否定する報道を要請してた(1/2ページ)』へのコメント
松本、地下鉄両サリン事件などに関わった元オウム真理教幹部、中川智正死刑囚(55)と面会を重ねてきた台湾出身で米国在住の化学者、杜祖健(と・そけん)氏(87)が産経新聞のインタビューに応じた。杜氏は中川死刑囚との面会時の様子を語るとともに、日本統治下の台湾で医学博士となった父が、「中華民国初代大総統の袁世凱(えん・せいがい)(1859~1916年)の暗殺を企てたことがある」と激動のアジア近代史に関する秘話も明かした。(吉村剛史) 大阪と広島で中川死刑囚と面会 「(元教祖の麻原彰晃(しょうこう)死刑囚について)彼はずっと『麻原氏』と呼んできたのに、初めて『麻原』と呼び捨てにした」 中川死刑囚と3月13日に東京拘置所で面会した杜祖健氏(英語名、アンソニー・トゥー)は、そのときの様子をこう振り返った。 毒物研究の世界的権威である杜氏は米コロラド州立大名誉教授、順天堂大客員教授を務める。オウム真理教
有能でも就けない最高指導者の地位 北朝鮮の前最高指導者である金正日の息子であり、現最高指導者である金正恩の異母兄の金正男が2月13日に殺害された。白昼堂々、マレーシアのクアラルンプール空港の第2ターミナルで、人々と監視カメラが見ている中での犯行である。現在、金正恩が暗殺指令を出したという疑いがあるが、真偽のほどはわからない。なぜなら、金正男は金正恩の地位を脅かすような存在ではなく、殺す必要があるようには思えないからだ。 北朝鮮政府や支配政党である朝鮮労働党が公表している金正日の息子は、金正恩ただ一人である。しかも、金正恩は、父・金正日によって認められ、支配政党である朝鮮労働党によって推戴された正統な後継者だ。まして最高指導者になって5年も経っている。その地位は盤石といえよう。 ただし、韓国には金正男は後継者の資格があるという論説がある。どういうことかといえば、金正恩が最高指導者を継承するに
昨年公開された周永康の罪状の中に「国家機密漏えい罪」があったが、その漏洩先は北朝鮮だという情報が中国語ネット空間に溢れている。香港紙「東方日報」のウェブサイトから始まったスクープの真偽を検証する。 ◆胡錦濤と張成沢(チャン・ソンテク)の密談を盗聴し北朝鮮に流した周永康2015年2月22日、親中派香港紙「東方日報」のウェブサイト「東網」が、張成沢氏の公開処刑は、周永康の盗聴と国家機密漏えいがもたらしたものだという情報をスクープした。 2012年8月13日に中国を訪問した張成沢は、8月17日に人民大会堂で、当時の国家主席・胡錦濤と会談した。その写真は公開されているが、会談内容は極秘で、実際上は密談であった。その場には胡錦濤と張成沢以外は、中国人通訳一人しかいなかったが、周永康はこの密談の内容を全て盗聴し、それを北朝鮮に密告していたとのこと。 張成沢はこのとき胡錦濤に「金正日の跡継ぎは、金正恩(
米国が北朝鮮を先制攻撃する可能性がしきりに取りざたされるようになったのは、昨年4月からのことだ。この間、何度か「米朝開戦は不可避」との声が上がってきたが、現時点で米朝が戦争に突入する兆候は見られない。もちろん、今後の状況の変化次第で何かが起きる可能性もあるが、現状では、対北攻撃に関する米国の本気度は極めて疑わしい。 普通のトイレが使えない金正恩氏 米国の複数のメディアは、米軍が「ブラッディ・ノーズ(鼻血)」作戦を検討中だと報じた。鼻血作戦とは戦争にならない程度の限定攻撃で、米国の軍事的優位を誇示し、北朝鮮に核開発を放棄させることを目的にした作戦だという。この報道が出ることによって、またもや「開戦不可避」との見方が出ているが、この作戦については米政府からも、存在自体を打ち消す声が出ている。 いずれにせよ、筆者は米国が先制攻撃を仕掛ける可能性は低いと見ている。北朝鮮が事実上の核武装国である限り
【北京=矢板明夫】「北朝鮮の実力者、張成沢(チャン・ソンテク)氏が2013年末に処刑された原因は、中国共産党の周永康・前政治局常務委員による北朝鮮への密告だった」-。米国を拠点とする中国語情報サイト、博訊が最近、中朝両国で相次いで失脚した2人の大物政治家の関係を示唆する記事を載せ、中国国内で大きな波紋を広げている。北京の朝鮮半島専門家は「本当であれば中朝関係の修復はほぼ不可能だ」と指摘している。 同サイトが22日に掲載した記事によれば、2012年8月17日、訪中した張氏は、中国の胡錦濤国家主席(当時)と密談した際、北朝鮮の最高指導者、金正恩(キム・ジョンウン)氏を降ろし正恩氏の兄でマカオなどに住む金正男(ジョンナム)氏を擁立する可能性などについて約1時間話したが、胡氏は態度を明らかにしなかったという。 2人のやりとりの内容を知った当時の中国最高指導部メンバーの周永康氏が一部始終を北朝鮮側に
1年前にマレーシアで北朝鮮のキム・ジョンナム(金正男)氏が暗殺された事件について、中国政府関係者は、北朝鮮のナンバー2とされたチャン・ソンテク氏が以前、中国を訪問した際、当時の胡錦涛国家主席に対し、ジョンナム氏を北朝鮮の最高指導者にしたいという意向を明らかにし、この情報がキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長に伝えられたことが事件の引き金になったという見方を示しました。 この事件について、中国政府の関係者はNHKの取材に対し、6年余り前に死去した北朝鮮のキム・ジョンイル(金正日)総書記の後継問題が背景にあることを明らかにしました。 それによりますと、死去から8か月たった2012年8月、当時、北朝鮮のナンバー2とされ、キム・ジョンウン委員長の叔父にあたるチャン・ソンテク氏が、北京で中国の胡錦涛国家主席と個別に会談した際、「ジョンイル氏の後継にはキム・ジョンナム氏を就かせたい」という意向を
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