【ソウル=桜井紀雄】韓国関税庁は10日、国内輸入業者3社が昨年4~10月、7回にわたって北朝鮮産石炭や銑鉄計約3万5000トン、約66億ウォン(約6億5000万円)相当をロシア産と偽装するなどして違法に輸入していたと発表した。韓国企業が昨年8月に北朝鮮産石炭などの全面禁輸を決めた国連安全保障理事会の制裁決議に違反していた実態が捜査で裏付けられた形だ。 北朝鮮産石炭の韓国への輸出疑惑は安保理北朝鮮制裁委員会の専門家パネルが報告書で指摘。関税庁は昨年10月に米国からの情報提供を受けて捜査していた。 同月以降も最近まで北朝鮮産石炭の運搬が疑われる複数の船舶が数十回にわたって韓国の港に入港していたが、抑留などの対応は確認されていない。文在寅(ムン・ジェイン)政権が北朝鮮への刺激を避けて、半ば野放しにしていたとみて野党やメディアが批判を強めている。
【ニューヨーク時事】国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会は30日、洋上で物資を積み替える「瀬取り」への関与など対北朝鮮制裁決議に違反したとして、1個人と海運21社、27船舶を資産凍結などの制裁対象に追加指定した。 米国が主導したもので、5月までの米朝首脳会談をにらみ、制裁決議の履行徹底を加盟国に促し圧力を維持する狙いがある。 ヘイリー米国連大使は声明で、今回の指定を「歴史的」と評価した。安保理理事国と日韓両国に対して「圧力維持への協力とともに、安保理決議履行と違反者の責任追及に向けた尽力に感謝する」と表明した。 米国連代表部によると、制裁委の指定対象数としては「過去最大」。21社の拠点の半数以上は北朝鮮で、3社が香港、1社が上海、1社が中国・山東省だった。個人については、北朝鮮のブローカーと石炭密輸に関わっていた台湾の張永源氏が指定された。 また、27船舶のうち25隻は各国への入港が禁止さ
1972年東京生まれ。専門は国際政治、コーカサスを中心とした旧ソ連地域研究、紛争・平和研究。主な著作に『旧ソ連地域と紛争――石油・民族・テロをめぐる地政学』(慶應義塾大学出版会)、『強権と不安の超大国・ロシア――旧ソ連諸国から見た「光と影」』(光文社新書)、『コーカサス――国際関係の十字路』(集英社新書)【2009年アジア太平洋賞特別賞受賞】など。 現在、世界の最大の脅威の一つとして懸念されているのが北朝鮮の動向である。諸外国からの再三の非難にもかかわらず、金正恩朝鮮労働党委員長は核実験やミサイル発射を繰り返し行ってきた。米国のトランプ大統領が11月20日に北朝鮮をテロ支援国家に再指定し、また29日に北朝鮮が約2ヶ月半ぶりに発射したロケットは、新型ICBM火星15号で、ついに米国本土全体を攻撃しうる能力も得たと北朝鮮側が発表したことで、北朝鮮問題は新たな緊張段階に入ったとも言える。 米国と
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く