北朝鮮で覚醒剤の蔓延が問題になったのは最近のことではない。金正恩氏の指示で、薬物犯罪を厳しく取り締まっているという情報もしばしば届く。だが、覚醒剤使用は、根絶どころかさらにすそ野が拡がり続けているようだ。10月に入って、日本の高校にあたる高級中学の生徒が、校内で覚醒剤を吸ったとして検挙されたという情報が飛び込んできた。 北部の両江道恵山(ヘサン) 市の取材協力者が10月末に伝えてきたところによると、市内の新興(シンフン)高級中学の校内で覚醒剤の服用、密売が行われているとして保安署(警察)による集中捜査が行われ、5人の生徒が検挙された。親も保安署に呼ばれて調査を受けているという。 取材協力者の説明はこうだ。 「新興中学校は、トンチュ(新興成金)や、政府・党の幹部の子供たちが通う学校として有名。問題なのは、子供たちが親を介して薬物に接したり、友人同士で気軽に吸引を勧め合うことだ。最近では生徒た