トランプ米政権が2日に発表した「核態勢見直し(NPR)」の評価について、米国、ロシア、日本の専門家に聞いた。 核兵器「使いやすく」懸念 米軍備管理協会事務局長 ダリル・キンボール氏 今回のNPRの最大の特徴は、ロシアに対する米国の核抑止力を強化するために、2種類の新型核兵器の導入を打ち出したことだ。こうした核兵器は実際に地域紛争で使用される可能性があり、今後は核兵器が「より使いやすく」なるのではと懸念している。 具体的には、米国防総省は欧州のバルト諸国や東欧地域で紛争が起きた場合に使用することを想定している。爆発威力の規模が小さい小型核ならば「紛争解決に役立つ」との見方をしているためだが、逆に全面核戦争に発展する恐れもある。米国はすでに戦術核兵器を多数保有し、欧州に配備している。さらに新型核兵器を開発すれば、ロシアとの核戦争の可能性をいたずらに高めるだけだ。
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