5月23日、スウェーデンの首都ストックホルム郊外で起きた暴動は、同国の「移民寛容政策」の負の一面を浮き彫りにした。写真は消火に当たる消防隊員ら(2013年 ロイター/Scanpix) [ストックホルム 23日 ロイター] 過去数年間で最悪となる暴動が連夜発生した、スウェーデンの首都ストックホルム郊外のヒュースビー地区。一見したところ、カラフルな遊具が並ぶ遊び場や草が刈り込まれた公園、低層の集合住宅などが集まる一般的な整備された地区に見える。
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5月23日、スウェーデンの首都ストックホルム郊外で起きた暴動は、同国の「移民寛容政策」の負の一面を浮き彫りにした。写真は消火に当たる消防隊員ら(2013年 ロイター/Scanpix) [ストックホルム 23日 ロイター] 過去数年間で最悪となる暴動が連夜発生した、スウェーデンの首都ストックホルム郊外のヒュースビー地区。一見したところ、カラフルな遊具が並ぶ遊び場や草が刈り込まれた公園、低層の集合住宅などが集まる一般的な整備された地区に見える。
ストックホルム郊外で大規模な暴動が発生し、同様の動きが全スウェーデンのいわゆる「移民コミュニティ」に飛び火した。そして現在、国内で大きく議論されていることは「我々の移民統合政策は、失敗だったのか」だ。これは、移民による事件が起きるたびにくり返される議論でもある。 そして結論的には、「やはり移民統合政策は、失敗だったのだ」という論調が多い。移民統合政策とは、出自にかかわらず社会の成員全員が公平・平等に権利と義務を負う社会を構築することだ。 いわゆる移民が引き起こしたとされる事件は、数年おきに発生している。 数年おきに発生する移民がらみの大事件 1998年10月、第2都市ヨテボリで、移民の少年らが満員のディスコの出口で火の付いた新聞紙を放置したことにより大火災を招いた。この時、逃げ場を失った63人の若者が焼死し、数百人が障害を負っている*1。 2009年にも、ヨテボリで移民の少年たちによる車両
だが、車両約150台が放火され、数十人が逮捕され、警察署やスーパーなどの窓ガラスが割られ、ドアが破壊されるなどにより、ストックホルムでの被害額は1000万クローナ(約1億5000万円)に上った。この数字には、他県から派遣された応援隊のコストは含まれていない。 さらに、暴動は全国のあらゆる移民コミュニティに飛び火した。筆者の住む人口10万の市は、ストックホルムから470キロ離れた通常は静かな街だが、ここでも車両やタイヤへの放火、警察署の建物の窓ガラスが数十枚割られるなどの被害があった。 英国やオランダなどの各国外務省や在スウェーデンの米国大使館などが、自国民に注意を喚起している。 警官による移民射殺事件で溜まっていた怒りが爆発 暴動の発端は、ストックホルム郊外のヒュースビー地区に住む69歳のポーランド系移民の男性を、彼の自宅で、彼の妻の目前で警察官が射殺したことだ。ヒュースビーは住民の8割を
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