シリアでの毒ガス使用問題 2017年04月06日 21:32 シリアロシア シリアのイドリブでの毒ガスの使用で、多数の犠牲者が出た事件については、世界各地で大きな議論をよんでおり、このブログの読者からも多くの意見が寄せられていますが、この問題を審議する国連安保理での、米英仏の決議案の採決は先に持ち越されました。 現在舞台裏で、ロシアが飲める案文とするとかしないとかの、駆け引きが盛んにおこなわれていると思いますが、朝方報告した以降の若干注目される動き次の通りです。 ・ロシア大統領府報道官は、イドリブでの化学兵器の使用は野蛮で、絶対に受け入れられないが、現時点で確定的なことは言えず、客観的な調査が必要であるとした。 報道官およびロシア外務省は、現時点でだれがやったかを決めつけるのは時期尚早で、米国の非難は客観的ではないとコメントした由。 ・他方、トルコ保健省は、毒ガス攻撃と疑われる犠牲者から集
アスタナ(カザフスタン)会議について 2017年01月14日 10:39 シリアトルコ ロシアとトルコの共同議長による、アスタナでのシリア和平会議については、未だまだ不透明なところが多く、どこで何がどう動いているのか良くわかりませんが、トルコ大統領府の報道官は13日、会議の日時はこの23日であることが確定したと発表しました。 それはともかくアラビア語メディアは、裏情報も含めて、いずれもこの問題を大きく取り上げているので、断片的ながら、取りあえず次の通り。中には時期尚早の情報や怪しげな情報もあるかもしれませんが、報道のまま・・・ ・現在の最大の問題は参加者の問題で、その問題は反政府側の参加問題の他、米国と国連の参加問題がある(その他若干前にサウディの参加にイランが反対しているという報道もあったように思う)が、米国の参加問題については、13日トルコ外相がロシアも米国の参加に同意したと語った由。
シリア情勢(バラダ、外国勢力等) 2017年01月06日 11:00 シリアイラン シリアに関しては、いろいろの動きがあって、目まぐるしく、必然的に断片的になりますが、アラビア語メディア等から取りまとめたところ次の通り。 ・シリア暫定政府(久しぶりに聞く名前だが、昔あった組織が未だ存在していたのか?どうも反政府勢力の間の動きは、あまりに小グループが乱立し、内部抗争に明け暮れている印象もあり、最近では、報道もされないので、その実態は不明)は、政府軍がバルダ渓谷(ロシア停戦監視団の入域が阻止されたとか、違うとかいう、不思議なニュースについては昨日報告した)を攻撃しており、ナパーム爆弾や塩素(毒ガスのことか?)を使用していると非難した。 また地上戦も続いており、反政府軍は政府軍戦車を破壊したと発表した。 これに対して、反政府軍は、政府軍とヒズボッラーの攻撃を撃退し、ダマス周辺の2の空港を砲撃した
シリア情勢(ロシア・トルコの監視体制等) 2016年12月31日 21:32 シリアトルコ シリア情勢については朝方お伝えしましたが、hurryiet net は、トルコ政府高官の話として、ロシアとトルコが、ロシアはシリアのHmeimim空軍基地に、トルコはEskişehir空軍基地に、合同停戦監視本部を設置し、共同して停戦尾監視にあたることになったと語ったと報じています。 更に双方の地上部隊も停戦監視にあたり、情報を密に交換する由 更に両国のイニシアティブの第2段階の和平交渉については、カザフスタンのアスタナで、両国及びイランにシリア政府と反政府派を含めた協議を行うことで合意しているが、現在のところその日時としては来年1月23日を予定し、その前に1月8〜9日頃に、双方の関係者が集まって、状況分析を行うことになった由。 また協議は当初は首脳レベルではなく、場合によっては余りハイレベルでない
シリアに関する安保理決議案 2016年12月31日 10:21 シリアロシア ロシア(プーチン)のやることは米国と違って、とにかく早い。 アラビア語メディアによると、ロシアはトルコ―ロシアの停戦合意に関して、30日安保理に決議案を配布し、31日の採決を求めたとのことで、同決議案は既に西側等の修正案もいれて修正済みとのことで、おそらくこの31日に採択され(ロシアは全会一致の支持を要請しているが、おそらくはそれに近くなると思われる)、2016年は、少なくともシリアに関しては,米国の無力さとロシアの積極性と圧倒的な優位が確立した年であったことを、最後の最後に確認することになりそうです。 al jaeera net によれば、決議案は ・テロ組織との戦闘が続く地域を除いてシリア全土の停戦を確認し ・アスタナ(カザフスタン)での和平交渉開始を示唆し、反政府軍は1月16日までに独立の交渉団を形成し、政
シリア全土の停戦問題(トルコとロシアの動き) 2016年12月29日 09:19 シリアロシア ・ロシアとトルコのシリア全土停戦イニシアティブについては昨日お伝えしましたが、hurryiet net は、トルコ外相が、本件に関する合意は近いと言ったと報じています。 ・他方al jazeera net はトルコからの情報として、トルコ外相によれば、問題は停戦と政治的解決の両面があるが、ロシアとトルコは停戦についての合意をまとめたと語った由。 それによると、停戦はシリア全土に及ぶが、例外が2つあり、一つはロシアがダマス近郊のゴータを例外地域とすることに固執していること、もう一つは過激派を排除することで、ISの他ファタハ・シャム戦線が対象となる由。 トルコでは、反政府軍各組織とロシアとの接触が始まったが、反政府軍は、ゴータ地域を例外とすることは絶対反対で、これは裏切りであるとしている由 他方ファ
シリア情勢(アレッポ等) 2016年12月23日 11:29 シリアトルコ アレッポ等のシリア情勢につき、断片的ながら次の通り ・シリア政府軍は22日夜、、政府軍がアレッポを完全に掌握したと語った アラビア語メディアの現地特派員も、反政府軍の最後のグループが、個人用武器(要するに銃のことか)をもって、東アレッポを立ち去ったと確認した由。 ・東アレッポからの反政府軍と住民お引き上げについては、国連が100名程度の要因で、その監視にあたることになっていると報じられていたが、これらの要因の大部分は人道支援要員で、いわゆる監視員ではない由。 監視員については当初20名であったのが、その後増員され31名となった由 (国連要員の数については、若干混乱していたが、最終的には30数名程度の少人数の監視員で、大きな混乱もなく…当初は銃撃等かなりの混乱もあった模様・・・引き上げを完了したのは、基本的に現地に大
アレッポの停戦 2016年12月14日 16:49 シリアトルコ 朝方アレッポの停戦等について、アラビア語メディアから、取り敢えずのところを報告しましたが、その後も民間人、反政府戦闘員の引き上げは未だ実施されていない模様です。 その背景については、シーア派民兵が戦闘員の引き上げを阻害しているとか、シリア政府が別の地域で反政府軍に包囲されている政府軍の負傷者の引き上げを先にすべきだとしているとかの報道がありますが、実態は不明です。 シリア政府及び国連等が用意したバスが待機している模様です。 民間人等の引き上げについて、ロシアとトルコがその安全を保障するとのニュースが、唐突だった(そもそもこれまでアレッポの停戦、引き上げ等については、ロシアと米国が各種レベルで協議してきた)ので、どこでどうなったのか、不思議に思っていましたが、hurryiet net は反政府軍筋の話として; ・トルコとロシア
シリア情勢(アレッポ等) 2016年12月01日 15:56 シリア国際機関 ・アレッポでは政府軍の東アレッポ攻略が進んでいるようで、29日夜開催された安保理の緊急会合では国連人道問題支援官が、このまま東アレッポに対する砲爆撃が続けば、アレッポは巨大な墓場になるだろうと警告した由。 また彼は、26日以来25000名が西アレッポ等に避難したと説明し、避難民数はまずます増大しつつあるが、東アレッポにはまだ25000−名の住民が残っているt警告した。 小榑のシリア特別代表は、被害アレッポの40%は政府軍委より占拠されたと語った由 その他メンバー諸国発言したが、従来の繰り返しに過ぎず、シリア政府も反政府軍を非難した由。 英仏共同提案の決議案は未だ採決されていないが、おそらくロシアの拒否権で葬られることは確実で、安保理の議論はただの論争に終始する可能性が強い ・他方29日、エルドアンはトルコのユーフ
シリア・アレッポの反体制派支配地域で、空爆を受けたとされる建物のがれきの中から女性を救出する救助隊員(2016年11月20日撮影)。(c)AFP/THAER MOHAMMED 【11月21日 AFP】国連(UN)は20日、シリア北部の激戦地アレッポ(Aleppo)の情勢について、人道危機を回避する「時間切れが迫っている」と警鐘を鳴らした。また、反体制派が支配する東部では包囲下にある約25万人の市民が緊急の医療支援を必要としているにもかかわらず、もはや機能している病院は皆無だとの声明を発表した。 シリア国営メディアによるとアレッポではこの日、反体制派の砲弾が政府の支配する市西部に着弾し、小学校の生徒少なくとも8人が死亡した。一方、在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によれば、同日にアレッポ東部で激しい戦闘があり、子ども5人
シリア情勢(アレッポ等) 2016年09月27日 16:30 シリアロシア シリア情勢につき、断片的ながら、とりまとめたところ、次の通り ・ロシア政府報道官は26日、安保理において、米英代表がシリアにおけるロシアの行動は野蛮で、国際人道法違反だと発言したことは受け入れがたく、相互の関係を害するものであるとの声明を発した。 (確か仏はさらに激しくロシアを非難していたように思われるが、ここでは英米に限っている…もし報道が正しければ・・・ことが興味深い) ・ロシア機と政府軍機の東アレッポに対する空爆で、1週間の死者は400名を超えた。 シリア医師団は、このような悲劇を前にして、東アレッポには30名の医師だけが残っていて、彼らだけで数百名に上る負傷者の医療を続けることは困難であるとして、即時の停戦を求めた。 ・他方、複数の米責任者(匿名条件)は、サウディ等の湾岸諸国が、反政府軍がロシア機や政府軍機
シリア情勢(アレッポ情勢と安保理) 2016年09月26日 10:25 シリアロシア 安保理は25日(現地時間)開催されましたが、予測した通り、どうやら米英仏対ロシアの激しい相互非難の場となっただけで終わった模様です。 昨日の記事では、公式会合さえ開かれない可能性があると書きましたが、公式協議ではなく非公式協議を続けるのは、ある意味では、関係国間に何らかの妥協の余地がある場合で、今回のように双方が正面から激しく対立している状況では、とにかく公式会合を開いて、相互が非難合戦の場として使うことになりますが、今回は正しくそうなった訳で、双方の言葉遣いだけを聞いていると、何やら冷戦時代に逆戻りした感じさえあります。 英代表は、米ロの合意に基づく停戦から政治協議というシナリオは、限りなく終わりに近づいたとして、安保理がその責任を果たすべき時だと力説したようですが、何しろ常任理事国の関係が、こういう状
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