日本の不動産大手が欧米での開発を加速している。三井不動産がニューヨークやロンドンで過去最大規模の開発に着手し、東急不動産や三菱地所も大型案件を表明。国内市場は先細りだが、欧米は緩やかな景気回復で市況が上向いている。海外市場では中国資本が勢いを見せつけているが、バブル期に巨額投資で世界を驚かせた日本も存在感を増しつつある。 マンハッタン沸く 高級ホテルや一流企業のオフィスが立ち並ぶ、ニューヨークのマンハッタン地区。その一角に新たに名を刻む高層ビル「425パーク・アベニュー」の着工式が6月10日、行われた。 地上47階建てで総事業費は11億ドル。2018年の完成を目指す。事業を主導するのは米デベロッパーで、10年近く前からプロジェクトは進行していたが、リーマン・ショックで事実上頓挫。米景気がようやく立ち直り、パートナー探しを進めたところ、日本から東急不動産が子会社を通じて参画を表明。止まってい