【3月6日 AFP】昨年9月(注:日本語版は翌10月)、「拘束され、両親を失っても、私はシリアを撮り続ける」というコラムを掲載した。その記事で、AFPでアレッポ(Aleppo)を担当するカラム・マスリ(Karam al-Masri)記者は、包囲されたアレッポの内情の一面を浮かび上がらせた。 今回のコラムでマスリ記者は、アレッポで過ごした痛ましい最後の日々についてつづっている。同記者が数年にわたって取り組んできた、荒廃したアレッポ取材の最終章となる。 ─── 時折、私は目を閉じて、起きたことのすべてが悪い夢に過ぎなかったと想像したい気分に駆られる。目が覚めたら、6年前のアレッポに戻っていたら──。 カメラマンや戦争担当記者は通常、紛争取材のために前線に派遣され、任務が終われば自宅に戻る。 私は違う。地獄を生きてきたが、いまだに安らぎを知らない。現在に生きているはずが、向かっているのは未知の世