イラン革命によって国を追われるパーレビ国王夫妻(79年1月16日) PUBLIC DOMAIN/WIKIMEDIA COMMONS <革命から39年、王政時代に憧れる若者たち。その裏に亡命者の思惑と巧妙なメディア戦略が> 「革命を起こしたのは間違いだ!」「レザ・パーレビ!」 パーレビ王朝を打倒した1979年のイラン革命から今年1月で39年。昨年12月28日に発生しイラン各地に飛び火した反政府デモで、参加者の一部からは故モハマド・レザ・パーレビ元国王の長男の名前を叫ぶ声が上がった。 レザ・パーレビ元皇太子は57歳の今も亡命先のアメリカで暮らしており、今さら王座に返り咲くとは思えない。一方、イランのデモ参加者の大部分は20代以下――つまり自分が知らない王朝の復活を要求しているわけだ。彼らの真剣さを疑うわけではないが、政治的見解については説明が必要だろう。なぜいま若者たちはパーレビ王朝復活を求め
中東のイランに「イラン学生通信」(ISNA、イスナ)という名の通信社、ニュースを配信する会社があります。その名の通り学生が中心となって運営していますが、侮るなかれ。政治や経済、事件、スポーツなどあらゆるニュースを速報し、米国の新聞ニューヨーク・タイムズ、英国のテレビ局BBCなど世界的なメディアも記事を引用。イランで最も頼りになる報道機関だと言われています。学生がやってるって、ホント? 「世界最強の大学新聞」の実態を取材しました。(朝日新聞テヘラン支局長・神田大介) 【画像】ヒジャブからのぞく茶髪、イラン学生通信で記事を書く女子大生記者 首都テヘランの中心部にある6階建ての建物が、ISNAの本部ビル。出迎えてくれた経営主幹のアリ・モタギアンさんは58歳だそうです。いきなり学生じゃない人が出てきちゃったよ。 「私はイランの歴史や文化を専門とする大学教授ですが、例外だと思ってください。所属する
ラフサンジャーニの死 2017年01月11日 14:56 イラン中東関連 ラフサンジャーニの葬儀は10日テヘランで行われましたが、大統領以下多数の政府要人が出席し、また数千人の群衆も参加した由。 流石影響力と人気の高かったラフサンジャーニだけのことはありますが、他方これもさすがイランと対立しているサウディ系のal arabia net は、暗い一面も報じています。そのほかのアラビア語メディアはそのようの報道は見当たらないが、al jazeera net とal arabiya net はラフサンジャーニのレガシイの記事を書いていますので、後で読んで興味があれば、別途報告します ・改革派のネットは、葬儀の当日警察及び治安部隊が多数の緑の運動支持者の若者を逮捕している映像を流している。 というのは彼らは6年間も自宅軟禁されている改革派の指導者(複数)の釈放を要求したからである。 また彼らは元大
ラフサンジャーニの死 2017年01月09日 21:40 イラン中東関連 ラフサンジャーニ元イラン大統領の死については今朝方報告するとともに、その後何か興味ある記事が出れば、報告すると書いておきましたが、早速al arabiya net (サウディ系の衛星放送)は「ラフサンジャーニは死亡したのか暗殺されたのか?」との記事を載せています。 記事によると、いくつかのイランの改革派のネット等が、ラフサンジャーニは生物学的に暗殺された(要するに毒殺ということか?)とのニュースを載せているとのことです。 それはイランの大統領選挙が近づき、最高指導者ハメネイの癌が進行しているときに起きた事件だとしている由。 そのうちの一つは、ラフサンジャーニの死亡の時、彼の医師団は彼の傍におらず、彼らが病院に駆けつけたときは遅すぎたとしている由。 記事は更に、最近ラフサンジャーニとハメネイの関係は悪化しており、ラフサ
革命防衛隊のシリア等への勢力拡大の発言 2016年11月27日 14:57 イランシリア 多くのアラブ諸国にとって、イランの勢力拡大(特に武力を通じての)は最大の悪夢の一つですが、al arbiya net はイラン軍参謀長の発言を2つ報じています。 特に、そのうちシリアのみならずイエメンイもイランの軍港を築く、というのは、どこまで真面目な発言か知りませんが、特にサウディにとっては刺激的でしょうね。 ・イラン軍参謀長は24日、革命防衛隊の民兵(バシージ)数十万名が、シリアで戦うための最高指導者ハメネイの命令を待っていると語った。 参謀長は、革命防衛隊に近い通信で、このイランの拡大政策について、これら若者は、イランの安全と革命防衛のために戦ってきたとして正当化した由。 彼は更に、既に少数のバシージがシリアの聖地を守るために派遣されたと語った由。 この発言の2日前には、バシージの司令官が、イラ
トランプ現象 2 2016年11月09日 20:43 中東関連アメリカの外交政策 どうも本日はアラビア語メディアも、トランプの大統領当選のニュースでもちきりで、中東そのもののニュースで重要と思われるのはあまりありません。 アラビア語メディアも各国の反応を紹介しているが、アラブ諸国は国王、大統領等が皆トランプに祝電を送り、今後の協力への期待を表明したとしていますが、それはまあ、安倍さんも習近平もやっていることで、世界中どこでもやるプロトコールで当然のことでしょう それより興味があるのは、al jazeera net だったかが、英国のthe economist 誌が、今回の選挙で真の勝利者はロシアのプーチンであると報じていると、かなり大きく報じていることです。 もしかすると、というかおそらくはかなり多くのアラブ政府やインテリの感情を反映した報道振りではないかという気がします。 その他欧米の口
キュロス帝墓前の集会責任者の逮捕 2016年11月01日 10:38 イラン 昨日は、キュロス大帝の墓前の集会(世界キュロスの日と称するらしい)を、今年はイラン当局が禁止しなかったというニュースを報告し、何しろこのキュロス大帝のアケメネス朝建設をシャーが自己の権力誇示のために「イラン建国2500年祭」として馬鹿馬鹿しい程の豪華な行事を行った経緯があるのに、いったいどうしたことかとコメントした記憶がありますが、矢張り当局はその後集会の組織者複数(人数は不明)を逮捕したとのことです。 記事によると、集会では報道の自由の要求と合わせて反アラブのプラカード等が掲げられたとのことで、当局としては反アラブの方は歓迎するが、報道の自由は許せないということだったのでしょうか? http://www.alquds.co.uk/?p=622327
モースル解放作戦 2016年10月31日 12:00 イラクIS モースル作戦に関する落穂ひろいを続けます・・・ ・モースル作戦は南部からの政府軍と連邦警察の攻撃、西部でのシーア派民兵の攻勢は、順調に進んでいる模様で、第9機甲師団はモースルから7㎞の村落を制圧した由。 ・連邦警察によると、イラク軍等はこれまで61の村を解放し、1400平方㎞を制圧し、1396名の避難民を収容し、747名のISを殺害し、88名を捕虜にした由 また166両の爆装車を破壊した由 シリア人権網によると、モースルで殺害されたISの遺体40がシリアのラッカに到着した由 http://www.alquds.co.uk/?p=621932 https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2016/10/31/جثث-40-داعشي-سوري-تصل-إلى-الرقة-
イランが自衛措置に「理解」=北朝鮮、緊密な関係誇示 【ソウル時事】朝鮮中央通信は1日、北朝鮮外務省代表団が9月26日から30日までイランを訪問し、高官と会談したと伝えた。イラン側は北朝鮮による「自衛のための措置」に「理解を示した」という。 また、国連などで協力を強化していく立場を表明したとされる。北朝鮮代表団のイラン訪問には、国際制裁下でも緊密な関係にあることを誇示する狙いがあるとみられる。 イランは、ミサイルなど軍事分野で北朝鮮と協力関係にあると指摘されている。安倍晋三首相は9月21日、イランのロウハニ大統領とニューヨークで会談し、北朝鮮との軍事協力を断絶するよう要請した。(2016/10/01-18:28) 【特集・北朝鮮の今記事一覧へ】 【アクセスランキング】
イラン基地のロシア機の使用とイラン国内の議論 2016年09月04日 15:59 イランロシア 若干前のことになりますが、ロシア機がイランのハマダンの軍事基地を使用してシリア空爆を行ったことについて、いったい誰のイニシアティブ下等の議論があったと思いますが、al arabiya net は、イラン議会の副議長が、同基地の使用は最高指導者ハメネイの支持によってものであると、明らかにしたと報じています。 なお、その際ロシア機の使用が突然であった上に、またその中止も突然であったことがいろいろと憶測を呼び、基地は恒常的なものか一時的な使用か、と言う議論もあったかと思いますが、この点に関してはイラン外務省報道官がロシアは必要があれば、再度同基地を使うことになると発言したとのことで、この問題は決して、過去の話と言う訳ではなく、今後にも影響しそうな問題です。 (このブログでも書いた通りですが)副議長は、
7月22日にドイツ・ミュンヘンのオリンピア・ショッピングモール(Olympia Einkaufszentrum)近くのマクドナルドで起こった銃乱射事件は、移民を奨励してきた西欧の社会が抱えたねじれた問題を明らかにした。また、ヨーロッパと中東との込み入った関係も示している。 犯人の特異な動機と背景 犯人と見られる18歳のイラン系ドイツ人のアリー・ソンボリー(Ali Sonboly)が、犯行後に自殺した遺体で発見されたという情報が入った時点で、「イスラーム国」あるいはアル=カーイダなどグローバル・ジハード組織に感化された、あるいは指令された可能性はほぼ排除された。自爆や、治安部隊との銃撃戦によって「殉教」するのではなく、逃亡して人知れず自殺を選んでいる時点で、ジハード主義者の行動パターンとは異なる。
オバマには「レガシー作り」しか頭にない 米民主党大統領候補指名争い終盤戦をよそにバラク・オバマ大統領は、あと6か月の任期をレガシー(遺産)作りに懸命だ。 とにかく大統領として歴史に名を残したくて仕方がないのだろう。 その手段は、ノーベル平和賞に輝いた「核廃絶」宣言の上塗りであり、旧敵対国との和解だ。歴代大統領がやろうとしてできなかったことを6か月の間に成し遂げようというのだ。 こう見ると、キューバ訪問にしてもベトナムや被爆地・広島訪問にしてもその狙いが手に取るように分かってくる。後世の史家は「ベトナムを訪問した最初の現職米大統領」「広島を訪れた最初の現職米大統領」としてオバマ氏の名前を未来永劫記録することだろう。
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