(新聞通信調査会が発行する「メディア展望」1月号の筆者記事に補足しました。) 「メディア・キャプチャー」という言葉を聞いたことがあるだろうか。 「キャプチャー(capture)」には「捕獲する」、「保存する」などの意味があるが、政府、政治家、大企業、富豪などの権力者が政治力や財力などを用いて自分達に都合の良いようにメディアの言論空間を牛耳る状況だ。 その現状を把握し、対処法を考えるためのイベントが昨年11月23日と24日、ベルリンで開催された。タイトルは「沈黙の乗っ取り:21世紀のメディア・キャプチャー」。「沈黙の」とは、多くの人が気づかない間にキャプチャーが起きている、という意味が込められている。 会議が開催された、ベルリンにある「メディアと開発のフォーラム」の入り口前(筆者撮影) 主催は独「fome」(Forum Medien und Entwicklung、「メディアと開発のフォーラ