「なぜ危険地域に行くんだ」――。シリアでテロ組織に拘束され、3年4カ月ぶりに帰国した安田純平氏には、こんなバッシングが吹き荒れた。そんななか、あえて「危険地域」を取材する女性が増えている。 本誌は女性戦場ジャーナリストの1人、谷川ひとみさん(31)に取材した。 【関連記事:イラクの「女性ゲリラキャンプ」にカメラが入った】 「先日、日本のテレビで『“ロシアの火薬庫” で日本ブーム』という特集が組まれていました。プーチンの後ろ盾を受けた首長がチェチェンを再生し、日本文化が人気だというのです。 私は強い違和感を覚えました。まるで観光ビデオ。今なお多くの難民や犠牲者を生んでいる体制に、なんの疑問も持っていない内容だったのです。 私は現在、大学院生としてチェチェンを含む北コーカサスの自治運動を学び、写真展や雑誌への寄稿をしています。 人懐っこくて親切な国民性ですが、ときには男性数人に囲まれたり、店の