首脳会談の冒頭、握手を交わすロシアのプーチン大統領(左)と安倍晋三首相。首相の地元で行われた初日の会談は、夕食を囲みながらも続き、計約5時間にわたった/12月15日、山口県長門市 (c)朝日新聞社 故郷の山口県長門市にプーチン大統領を迎え、「新しいアプローチ」で北方領土問題の突破口を開く──こんな安倍首相の野望は幻に終わったようだ。 会談初日となった12月15日の舞台は、天皇、皇后両陛下も宿泊されたという由緒ある長門市の温泉旅館「大谷山荘」だ。 だが期待が盛り上がる暇もなく、プーチン大統領に同行したロシア側要人から、日本の期待に冷や水を浴びせるような身もふたもない発言が相次いだ。 ペスコフ大統領報道官は「(北方四島の)主権の問題はまったく持ち出されていない。ロシアに主権があることに疑問の余地はない」と断言した。 ペスコフ氏はこの時点で、両首脳が通訳だけを介した2人だけの会談で何を話し合った
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