(英エコノミスト誌 2015年4月4日号) 政府はマスコミを苦しめるだけでは飽き足らず、自己を検閲している。 今年1月、ベネズエラの月間インフレ率が2ケタの領域に入った。あるいは、もしかしたら入っていないかもしれない。この主張は、野党の指導者エンリケ・カプリレス氏のツイートに最近登場したものだ。だが、それを確認するのは難しい。中央銀行は昨年12月からインフレ率を公表していないからだ。 景気が落ち込み、モノ不足が広がり、インフレが高進するにつれ(2014年は70%近かった)、政府は仮に統計を公表するとしても、選択的に公表するようになっている。 国際収支や鉱工業生産、国内総生産(GDP)の統計は、6カ月かそれ以上公表されていない。 ベネズエラが今年中に実施される予定の議会選挙に近づけば近づくほど、有権者は自国の状態について知ることが少なくなる。 1999年から政権の座にあるベネズエラの左派「ボ