東京都知事選 無責任な「原発ゼロ」信任されず(2月9日付・読売社説) ◆舛添氏は謙虚に政策を推進せよ 非現実的な「原発即時ゼロ」の主張に、多くの都民が拒否反応を示したと言えるだろう。 東京都知事選で、元厚生労働相の舛添要一氏が圧勝した。「東京を世界一の街にする」と述べ、福祉や防災、五輪に全力を尽くすと強調した。 原発の再稼働を認めず、即時ゼロを掲げた元首相の細川護熙氏や、前日本弁護士連合会長の宇都宮健児氏は及ばなかった。 国政に関わる原発・エネルギー問題を首長選で争うのは、無理があったのではないか。 ◆「単一争点」は奏功せず 都知事選の性格を一変させたのは、告示直前になって細川氏が出馬表明し、人気の高い小泉元首相と二人三脚で、原発ゼロか否かと訴えたことである。 単一の争点を掲げる選挙では、小泉氏が首相時代、衆院選で郵政民営化を訴え、自民党を大勝させた例がある。だが、今回、そうした戦術は奏功
九日投開票された東京都知事選で、原発「即ゼロ」を訴えた前日本弁護士連合会長の宇都宮健児氏(67)、元首相の細川護熙氏(76)の合計得票は約百九十三万八千票となった。初当選した元厚生労働相の舛添要一氏(65)の得票数に十七万票差に迫り、ほぼ拮抗(きっこう)した。原発再稼働に前向きな安倍政権に「待った」をかけたい民意が意地を示した形だ。 都選管が十日未明に発表した投票率の確定値は46・14%で、衆院選と同日になった前回二〇一二年十二月より16・46ポイントの大幅減。開票作業が進む中で墨田、品川両区で不在者投票数を二重計上するミスが見つかるなどしたため、当初発表値を訂正した。 元厚労相の舛添氏には少子高齢化など身近な暮らしの課題解決への期待が大きく、支援を受ける自民、公明両党の組織票を積み重ね、二位の宇都宮氏に百十三万票差をつけた。原発政策をめぐっては、再生可能エネルギー活用を進め原発依存度を
NHKの経営委員である作家の百田尚樹氏が旧日本軍による南京大虐殺を否定する発言をしたことに関して、中国外務省の洪磊報道官は5日、「日本国内のごく少数の人たちは南京大虐殺という歴史を抹殺し、隠蔽し、歪曲しようと画策している。これは国際的な正義と人類の良識への公然たる挑戦であり、国際社会は高度に警戒すべきだ」と述べました。 報道によりますと百田氏は3日の演説で、「1938年に蒋介石が南京大虐殺を宣伝したが、世界の国々は無視した。なぜか。そんなことはなかったからだ」と持論を展開しました。 洪磊報道官は、「南京大虐殺は日本軍国主義が侵略戦争で犯した残忍極まりない罪であり、動かぬ証拠が存在する。これは世界の定説だ」と述べた上で、「日本側が侵略の歴史を正視し、深く反省して、責任ある態度で歴史問題を適切に処理し、実際の行動でアジア隣国と国際社会の信頼を取り戻すよう厳しく要請する」と述べました。 一方、N
NHKラジオ第1放送の番組に出演予定だった東洋大の中北徹教授(62)が「原発事故のリスクをゼロにできるのは原発を止めること」などと話す意向を事前に伝えたところ、担当ディレクターから「東京都知事選の期間中はやめてほしい」と難色を示され、テーマの変更を求められていたことが30日、同教授への取材で分かった。中北教授は同日朝の出演を拒否し、番組を降板したという。 番組は午前5〜8時の「ラジオあさいちばん」。中北教授は「ビジネス展望」のコーナーでコメントする予定だった。 中北教授によると、29日午後にシナリオを作成しディレクターに送付。原発の稼働コストが上昇し、石炭や石油による発電コストと差が縮小しているほか、事故の発生確率を減らしても、1件当たりの損害額が巨額になる点を経済学者の観点から話すと伝えた。 これに対し、ディレクターは「有権者の投票行動に影響を与える」「(脱原発は)選挙が終わってか
NHKラジオ第一放送で三十日朝に放送する番組で、中北徹東洋大教授(62)が「経済学の視点からリスクをゼロにできるのは原発を止めること」などとコメントする予定だったことにNHK側が難色を示し、中北教授が出演を拒否したことが二十九日、分かった。NHK側は中北教授に「東京都知事選の最中は、原発問題はやめてほしい」と求めたという。 この番組は平日午前五時から八時までの「ラジオあさいちばん」で、中北教授は「ビジネス展望」のコーナーでコメントする予定だった。 中北教授の予定原稿はNHK側に二十九日午後に提出。原稿では「安全確保の対策や保険の費用など、原発再稼働コストの世界的上昇や損害が巨額になること、事前に積み上げるべき廃炉費用が、電力会社の貸借対照表に計上されていないこと」を指摘。「廃炉費用が将来の国民が負担する、見えない大きな費用になる可能性がある」として、「即時脱原発か穏やかに原発依存を減らして
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