ASEAN(東南アジア諸国連合)と日本やアメリカ、中国などが参加した東アジアサミットの議長声明が発表され、南シナ海については「いくつかの懸念に留意する」との表現にとどまりました。 中国が軍事拠点化を進める南シナ海を巡っては、領有権を争うベトナムやフィリピンなどに加えてアメリカも強く批判していて、今年の議長声明案では一時、「深刻な懸念」というより強い表現も検討されました。しかし、これに中国が強く反発し、一部の東南アジア諸国も中国を支持したことから結局、昨年と同じ「いくつかの懸念に留意する」という表現にとどまりました。今回、タイで開かれた一連の会議には、中国から李克強首相が出席した一方、アメリカはオブライエン大統領補佐官の出席にとどまり、東南アジア諸国からは「この地域を軽視している」という不満の声も上がっていました。
ワシントン(CNN) 米国務省のティラーソン長官は18日に行った講演で、中国が世界秩序を乱し、近隣国の主権を侵害し、他国に対して無責任で搾取的な経済政策を推進しているとして強く非難した。 この日の講演は米国とインドの関係がテーマだった。ティラーソン長官は中国について、「インドとともに台頭しながら、責任感は薄く、時として国際的な規範に基づく秩序を乱してきた」と批判。「中国の南シナ海における挑発行動は、米国とインドが支持する国際法と規範に対する直接的な挑戦」と位置付けた。 米国は中国との建設的な関係を望んでいるとしながらも、「中国は近隣国の主権を侵害し、米国および友好国に損害を与えている。だがそうした秩序に対する中国の挑戦によって、我々が萎縮することはない」と力説した。 米国は外交努力を通じて中国の北朝鮮に対する圧力を強めようとしており、トランプ大統領は3週間後に中国訪問を控える。北京では18
[香港 8日 ロイター] - 来年、東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国がシンガポールに替わる。関係筋によると、中国は、南シナ海での自国の行動に対する批判の再燃を恐れ、それが現実とならないようシンガポールに圧力をかけているという。 8月8日、中国は、南シナ海での自国の行動に対する批判の再燃を恐れ、それが現実とならないようシンガポールに圧力をかけているという。写真は6日、マニラで会談する中国の王毅外相(右)とシンガポールのバラクリシュナン外相(2017年 ロイター/Erik De Castro) この数ヶ月間、複数回にわたる非公式の会談で、中国側の代表者はシンガポール側に対し、1年交代のASEAN議長国にシンガポールが就任しても中国政府にとって困難が生じないよう申し入れたという。 外交関係者らは、中国がこれまでにも、アジアにおける最大の不安定要因の1つである南シナ海問題に対するASEAN
「自分がフィリピン人だということをいまや私たちはあまり考えるべきではない」「自分がASEAN(東南アジア諸国連合)人だと考え始めるのです」フィリピンのアラン・カエタノ外相は演説の中でそう言った。 ASEAN関連外相会談(8月6〜8日)の最終日、開催地であるフィリピンのマニラで、多くの外交官や大使らが集う中、ASEAN設立50周年を記念した荘厳な式典が開かれた。1967年バンコク宣言に署名した5人の創設者に敬意を払ったり、メンバー国首脳のビデオメッセージが流れたほか、オーケストラの演奏に合わせて東南アジア各国の多様な文化をイメージさせるダンスパフォーマンスが上演され、来賓者たちの目を奪った。 ASEANは組織としてまだまだ未熟だし、エリート主義だと批判されることもある。だが、手と手を携え、紛争の地から平和な地域へ、貧困の地から活気のある経済へと着実に進化してきた。それと対照的に、隣接する北東
中国による南シナ海での軍事拠点化に対して、国際社会の懸念が強まる中、中国の王毅外相は24日、訪問先のタイで、中国とASEAN=東南アジア諸国連合の間で、南シナ海でのルール作りが前進していると強調し、この問題について、アメリカや日本が関与しないようくぎを刺しました。 この中で王外相は、南シナ海の問題について「中国とASEANの間で国際的なルール、『行動規範』の調整が進んでいる」と強調し、この問題について、域外であるアメリカや日本が関与しないようくぎを刺しました。 また、王外相はことし9月に中国で開かれるロシアやインドなどBRICSと呼ばれる新興5か国の首脳会議に、タイのプラユット暫定首相を招待したことを明らかにしました。 BRICSの首脳会議は、中国でことし後半に5年に1度の共産党大会が開かれるのを前にした重要な外交イベントと位置づけられており、中国としては、ASEANの主要国であるタイを取
アメリカのトランプ大統領は29日、フィリピンのドゥテルテ大統領と初めて電話で会談し、核やミサイル開発を加速させる北朝鮮の問題について協議しました。 トランプ大統領がドゥテルテ大統領と電話で会談したのは就任後、初めてのことで、北朝鮮情勢などASEAN=東南アジア諸国連合が抱える懸念について議論したとしています。 北朝鮮情勢をめぐる議論の詳細は明らかにされていませんが、これに先立ってドゥテルテ大統領は「アメリカと北朝鮮の双方が危険なおもちゃで遊んでいるようなものだ。北朝鮮の術中にはまってはならないとアドバイスするつもりだ」と述べ、トランプ大統領に冷静な対応を呼びかける考えを強調していました。 アメリカとフィリピンの関係はドゥテルテ大統領が強硬な薬物対策を批判するオバマ前大統領を侮辱する発言を繰り返したことでぎくしゃくしていました。 ただ、今回の電話会談についてホワイトハウスは「非常に友好的な会
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