(2015年6月8日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) インドのナレンドラ・モディ首相とバングラデシュのシェイク・ハシナ首相は、両国の入り組んだ国境線を引き直すことで正式に合意した。これにより、双方が相手国の領土内に数々の飛び地領土を持つ事態に至った歴史の歪みを正す。 「我々は、独立以来、なかなか消えなかった問題を解決した」。モディ氏が週末にダッカを訪問し、両首脳が批准された条約文書を取り交わした際に、同氏はこう語った。「我々2カ国は境界線を画定した」 インド政府は、バングラデシュ領の奥深くにある111カ所のインドの飛び地(総面積1万7160エーカー)を、インド領内にある51カ所のバングラデシュの飛び地(同7110エーカー)と交換する。 こうした飛び地には約5万1000人が住んでいる。居住者はこの地域でも特にないがしろにされてきた人々だ。住民の地位が確定しておらず、どちらの政府も物的インフ