【ニューデリー=岩田智雄】インドのモディ首相は6日、バングラデシュを訪問し、首都ダッカでハシナ首相と会談した。両国は飛び地を交換する国境協定の批准文書を取り交わし、インド洋周辺で台頭する中国を念頭に、インドが火力発電所の整備で協力することでも合意した。 両国は協定で、飛び地だった111カ所をバングラデシュ、51カ所をインドの領土に組み入れた。インド側は、約5万人が居住する飛び地が、密輸や人身売買などの犯罪の温床になっているとの懸念を抱えていた。 中国はインド洋周辺国で港湾整備などを支援して影響力を強める「真珠の首飾り戦略」を進め、バングラデシュでも武器輸出や発電所建設で存在感を高めている。インドは今回、新たな直行バス路線も開設して、バングラデシュとの連結性を強化した。
■異例の親密さ、日本とバングラデシュの首脳外交 日本とバングラデシュの外交関係が活発化している。今年だけでも3月に岸田外相がバングラデシュを訪問。5月にシェイクハシナ首相が訪日。そして9月6日に安倍首相がバングラデシュを訪問した。この活発な外交はいったいどのような成果をあげたのだろうか。 安倍首相のバングラデシュ訪問における主要議題は以下の2点だ。 1)ベンガル湾産業地帯構想、チッタゴン港湾地域の超臨界石炭発電所、深海港、石炭貯炭場など総合開発について、6000億円の経済協力。そのほか、400億円の日本向け経済特区の開発。 2)2015年の国連安全保障理事会非常任理事国選挙の不出馬と日本支援の約束取り付け。1978年の選挙で日本はバングラデシュに負けたことがある。アジア太平洋地域の立候補表明国は日本とバングラデシュの2カ国だけ。バングラデシュが不出馬となれば日本の選出は間違いない。 もっと
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