来日もしたサウジアラビアのサルマン国王がアジア重視の姿勢を鮮明にするなか、国王の訪問がなく「素通り」された韓国が喪失感にさいなまれている。大統領弾劾で混乱している韓国は、当初から国王のアジア諸国歴訪に含まれていない。それでも実際に目の前をスルーされると、「アジアの経済大国」としての自尊心が傷付けられるようだ。地位低下を憂う韓国だが、同時にサウジの「脱石油」改革に絡んだ支援ビジネスに乗り遅れる痛手の方が大きい。 王族や関係閣僚ら1000人を超える代表団の豪華さが話題になったサウジアラビアのサルマン国王の来日。4日間の日本滞在を終えて15日に離日し国王が次に向かったのは中国だった。日本に来る前の訪問先は小国ブルネイで、韓国は全く相手にされていない。 サウジは世界最大の原油輸出国。近年は原油価格の低迷で財政難に苦しんでおり、産業振興に活路を求め石油依存経済からの転換を目指している。原油収入だけに