今月6日に安倍晋三首相がロシアのソチを非公式に訪問し、夕食つきの歓待を受けた。35分間のヴラジーミル・プーチン大統領との1対1の内緒話も含め、領土問題から世界情勢の様々にわたり3時間以上も話し合う首脳会談だったという。 領土問題でどのような進展があったのか(なかったのか)は超国家機密として明かされはしないが、会談の3日後に行われたロシアの第71回対独戦勝記念式典でプーチン大統領は、昨年同じ場で使った「軍国・日本」という表現は避けた。 今回は出席しなかった中国からの客人へ、リップサービスをする必要がなかったこともあろうが、大統領なりに安倍首相との会談が満足のいく結果に終わったからとも想像させる。巷では、安倍首相が「2島(+α)」で腹を括ったのではないかとの憶測も流れる。 その交渉の行く末がどうなるのかは神のみぞ知るとして、日本側が首脳会議に向けて準備した8項目の対露経済協力提案は、それが過去
ロシアのプーチン大統領は9月3日、中国の対日戦勝70周年式典に参列、習近平国家主席の右隣に立ち、中露の盟友ぶりを誇示した。同大統領の訪中は、2000年の就任以来これが24回目。この間の訪日は4回で、最近の北方領土問題での反日志向と併せ、すっかり中国一辺倒に舵を切った形だ。3日夜の首脳会談では、30近い経済協力文書が両首脳の見守る中で調印された。だが、いずれの案件も中国の消極姿勢が目立ち、ロシアの経済苦境を救う案件はなかった。欧米の制裁で中国が頼りのロシア経済にとって、中国の冷淡な対応は誤算だ。 最近の中露経済交渉では、ロシアのエネルギー大手トップが中国側と個別交渉し、企業間で中国との近さを競い合っている印象だ。今回、最も目立ったのは国営石油会社ロスネフチで、セチン社長は「ルースキー油田など2つの大型油田開発などに中国が投資し、総投資額は300億ドルに達する」と豪語した。しかし、これは「潜在
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