歌手のピコ太郎(右)まで動員してトランプを歓待した日本政府 PIKOTARO/AVEX MANAGEMENT INC/ REUTERS <トランプと安倍の蜜月、その向こうにそびえる習近平の大きな影。アメリカの対中政策は転機を迎えた。習の言う「新しい世界」でアメリカはどう振る舞うべきか。これはそれをテストする旅だ> (ドナルド・トランプ米大統領は11月3日より、12日間のアジア歴訪中だ。日本に始まり、韓国、中国、ベトナム、フィリピンの5カ国を訪問する。途中、ロシアのプーチン大統領とも会談する予定だ。アジア・ソサエティーの米中関係センター所長で米オンライン誌「チャイナファイル」の発行人を務めるオービル・シェルは、この旅を同行取材することになった。この記事は、旅の途中でシェルがシリーズで寄稿した記事の第1回) 今回のアジア歴訪で多くの人が恐れているのは、中国の習近平国家主席が、いつものように過剰
戦闘激化で焼け出されたウクライナ東部アフデエフカの人々。凍った魚の配給を受けている Gleb Garanich-REUTERS <ウクライナ東部で2年半ぶりに戦闘が激化している。トランプ政権を試すために、ロシアが親ロシア派を煽っている可能性もある。アメリカが見放せば、親欧派の政権はもたない。NATOやEUは今、トランプの出方に警戒を強めている> ウクライナ東部で週明けから親ロシア派とウクライナ政府軍の戦闘が激化している。2014年9月のミンスク合意による停戦で「凍結された紛争」が再燃し、ドナルド・トランプ米大統領率いる新政権のロシアに対する戦略と力量が初めて本格的に試されている。 ロシアの支援を受けた親ロ派が1月29日の日曜日、ウクライナ政府軍が支配するドネツク州の工業都市アフデエフカに攻勢をかけ、周辺地域で一気に衝突がエスカレートした。政府軍の兵士十数人が死亡した模様だ。前日の土曜には、
<ドゥテルテの暴言でキャンセルされたアメリカとの首脳会談ばかりか、オバマとASEAN首脳との会議も欠席。中国とフィリピンが領有権を争う南シナ海という大きな課題は放置されたままになった> ご存じ、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領。6月の就任時から麻薬犯罪の一掃を掲げ、裁判もなく多数の容疑者の殺害を容認したとして国際社会から厳しい批判を浴びてきたが、今週ラオスの首都ビエンチャンで開催されたASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会議での外交デビューも不運なものだった。 バラク・オバマ米大統領に人権侵害を指摘されたドゥテルテは、「くそ野郎」と外交上あり得ない言葉でオバマを侮辱、6日に予定されていた首脳会談はキャンセルされてしまった。 爆弾テロによる片頭痛? それだけではない。8日に行われた米・ASEAN首脳会議も欠席した。中国と対立している南シナ海の領有権問題を直接オバマと話し合える最後の機会
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