米国務省のジュリー・チャン日本部長は18日、慰安婦問題を巡り対立する日韓両国に対し「相互に信頼し合い、和解できるような前向き志向の解決策を模索するよう促している」と述べた。対日貿易赤字解消がトランプ政権の主要な優先課題だとし「米国は日本からのさらなる投資と雇用増加を求めている」と訴えた。 ワシントンのシンポジウムで語った。昨年8月の就任以降、チャン氏が公の場で米政府の立場を説明するのは初めて。チャン氏は対日貿易赤字が700億ドル(約7兆8千億円)に上っていると指摘し「米国は日本と公平で自由な、互恵的な貿易関係を求めている」と強調。政権の「自由で開かれたインド太平洋戦略」の一環として日米連携で第三国へのインフラ投資を進める考えも示した。 安全保障面の課題には中国とロシアの台頭を挙げ「今年は日米共同訓練がさらに増加し、海洋安全保障面での技術移転が進むだろう」との見通しを示した。(共同)
青瓦台(チョンワデ、大統領府)が8日夜公開した韓米共同発表文のうち「韓米同盟がインド・太平洋地域の繁栄のための核心軸」というものに15時間ぶりである9日、同意しないという立場を発表した。 金顕哲(キム・ヒョンチョル)青瓦台経済補佐官はこの日午前、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が訪問中のインドネシア・ジャカルタでの記者会見で「日本が『インド・パシフィックライン』といって日本・オーストラリア・インド・米国をつなげる外交的ラインを構築しようとするが、我々はここに編入される必要がない」と名言した。前日、両国が共に公開した発表文で「(ドナルド)トランプ大統領は相互信頼と自由・民主主義・人権・法治など共同の価値に基づいた韓米同盟がインド・太平洋地域の安保、安定と繁栄のための核心軸であることを強調した」としたものとは異なる基調だ。 ◆インド・パシフィック、米の対中けん制戦略=米国はトランプ大統領のアジア
◆共同発表文だが「トランプ氏だけが話したこと」=だが共同発表文や共同声明に含まれる内容は相互間合意を前提とする。意見の隔たりがあっても共同文案に含まれた以上、なるべく一方の黙認や暗黙的支持があったと見るのが外交慣例だ。高位外交官出身のある要人は「韓国が同意しなかったとすれば最初から共同発表文に入れるべきでない。異見があったとすれば『文大統領の考えはこのように違う』という文章も併記するべきだった」と説明した。実際、8月韓中首脳会談後、高高度ミサイル防衛(THAAD)体系をめぐって「(韓中首脳間)異見がある」と指摘した。 匿名を要求した米国専門家は「米国にとって該当文面を共同発表文に入れたというのは韓米同盟がインド・太平洋戦略を認めたという事実を文書で確かに残したこと」としながら「今になって青瓦台が同意したことがないとするのは常識的につじつまが合わない」と話した。 文大統領がインド・太平洋概念
韓国大統領府の独断で「独島エビ」、決定過程で外交部を排除 韓米首脳会談の際、大統領府が外交部(省に相当)と十分相談せずに作業を進めたことから、外交部が困惑していることが10日、分かった。 大統領府は7日、韓米首脳会談の国賓晩さん会に「独島(日本名:竹島)エビ」を出す計画を決定する前、外交部と事前に相談していなかったことが同日、分かった。外交部関係者は「最初に外交部が受け取り、米国側に通知したメニューには『チャプチェ(韓国風春雨いため)』とだけ書かれており、『独島エビ』が入っているという言葉はなかった」と語った。対日外交で問題になる可能性があり、米国とも相談すべきことだったが、決定の過程で外交部が排除されたことになる。これと関連して10日に国会外交統一委員会に出席した林聖男(イム・ソンナム)外交部第1次官は、「日本の抗議を事前に予想したのか」という質問に対して、「このようなメニューが話題にな
【ソウル=桜井紀雄】韓国の文在寅政権が、トランプ米大統領が7日の首脳会談で関与を呼びかけた「自由で開かれたインド太平洋戦略」に「不同意」や「協力の模索」を示すなど、迷走を見せている。中国の海洋進出に対抗するため、安倍晋三首相が提唱した戦略なため、中国の反発を恐れる文政権としては、おいそれとは乗れないようだ。 「日本は、オーストラリア、インド、米国をつなぐ外交ラインを構築しようとしているが、われわれは編入される必要はない」 大統領府の金顕哲(キム・ヒョンチョル)経済補佐官が、文在寅大統領の訪問先のジャカルタで9日、記者団にこう説明したことが騒動を招いた。別の大統領府関係者も「日本が推進してきたもので、国際情勢を考慮すると、参加は望ましくない」と述べた。 米韓首脳会談後の共同発表文には「トランプ大統領は、米韓同盟がインド太平洋地域の安全保障や繁栄のための核心軸だと強調した」と明記された。にもか
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