旧陸軍知覧飛行場跡のある鹿児島県南九州市が、アウシュビッツ強制収容所跡のあるポーランド南部のオシフィエンチム市と9月に予定していた友好交流協定の締結を中止した。特攻隊員の遺族らから反対意見が相次いで寄せられたため、混乱を避けるため断念したという。 特攻隊関連資料の収集や公開を進める南九州市は、連携して戦争の悲惨さや平和の尊さを伝えていこうと、オシフィエンチム市と協定を結ぶ方針を決定。9月21日に同市のアルベルト・バルトッシュ市長を南九州市に招き、締結式を行う予定だった。 ところが、協定締結の方針が報じられた今月中旬から、市に対し「ナチス・ドイツによるユダヤ人大量虐殺の象徴であるアウシュビッツと特攻が同質のものとして受け止められかねない」といった反対意見が、電話やメールなどで、遺族からも含め計百数十件寄せられた。 このため市は27日、「このま… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続