ヤンゴン中央駅で利用客にインタビューする松永カメラマン(左から3人目)、川上 ディレクター(左から2人目)、そして西尾さん(左端)。列車の乗り心地や利用頻度 について尼僧がにこやかに答えてくれた 前回の記事 撮影隊がやって来た 駅の主役は列車なのだとつくづく思う。夜8時半過ぎのマンダレー駅。オレンジ色のぼんやりした蛍光灯に照らされ、物憂げでノスタルジーな雰囲気に包まれていた構内に、「プァーン」という甲高い汽笛とともに約15時間かけてヤンゴンから走ってきた列車が入線した瞬間、空気が確かに湧き返った。 駅舎から車両に駆け寄る出迎えの人々や、無事の到着に安堵の表情を浮かべ、大きな荷物を手に次々とホームに降り立つ乗客たちの流れに、(株)スタジオヒダカの川上隆ディレクターと松永香カメラマンが真剣な面持ちでレンズを向ける。 時間にすればものの数分だろうか。 興奮気味の人々の声やバタバタという足音、息を