(3)中国の短期・高強度(核を除くあらゆる手段での関与)の局地戦(Short Sharp War)における勝利追求に対する米国の対中長期戦の考え方の問題点 これは米国と日本をはじめとする同盟国・友好国にとって大きな問題点である。中国軍が短期・高烈度の局地戦において勝利を目指していることは日米共通の認識である。これに対し、ASBは長期戦に持ち込み、疲弊させて終戦へ繋げることを目標の1つとしている。 ここには大きな3つの問題が存在する。 1つは、米国はあくまでも米中戦争を主体に考えているが、実は中国の短期高烈度の局地戦とは、第1列島線の国々に対する直接攻撃であるということだ。 日本としてもよく考えなければならないことであるが、米中戦争の実態は、中対日、台、比などの戦いである。どうして日中戦争があり得るのかと米国でも質問を受けたが、第1列島線を中国が奪取する意味を考えれば議論の余地はない。 第1