今年2月5日、フランスのリヨンで開かれたルペン氏の出馬決起集会に激励に駆けつけた。久しぶりに再会したルペン氏は以前より貫禄とカリスマ性に磨きがかかっていた。通訳を交えた意見交換をしながら木村氏は、「これは、間違いなく決選投票に残る」と確信したという。 日本でいちばん「ルペンに近い男」を直撃した——。 「隠れルペン」はトランプ以上か ——世論調査ではマクロン氏の優勢が伝えられるなか、木村さんがルペン氏の勝算を五分五分と見る根拠はなんですか? 木村:いろんな予測が出ていますが、だいたい6:4でマクロン氏という結果です。2002年の大統領選ではルペン氏のお父さんのジャン=マリー・ルペン氏がジャック・シラク氏との決選投票になり、シラク氏が「父ルペン」に5倍近い差をつけて圧勝した。それが今回は「6:4」というのだから大接戦です。しかも、これは表面的な数字であって、実際には「隠れルペンファン」が相当数