イギリスで起きたロシアの元スパイの暗殺未遂事件をめぐって、日本に駐在するロシアのガルージン大使は、日本が欧米などに追随せずロシアの外交官を追放する措置に踏み切っていないとして、日本政府の対応を評価する考えを示しました。 これについて、先月日本に着任したロシアのガルージン大使が3日記者会見を行い、「ロシアが事件を起こしたとするイギリスの主張は事実無根で、ロシアを孤立化させるのが狙いだ」と述べて、批判しました。 そのうえでガルージン大使は、日本がこれまで欧米などに追随せずロシアの外交官を追放する措置に踏み切っていないとして、「均衡の取れた態度を取っている日本政府に敬意を表したい。化学兵器の使用を非難し、まずは実態の解明を求めるとする日本の立場はロシアの立場と共通する」と述べ、この事件をめぐる日本政府の対応を評価する考えを示しました。 また、来月ロシアで行われる予定の日ロ首脳会談について、「平和
まるで残酷なスパイ映画のようだ。英国南西部の町のショッピングセンターで3月4日、ロシアの元情報機関員父娘が、意識不明になっているところを発見された。何者かに、筋肉の機能を阻害する神経剤の毒を盛られたとみられ、父親はいまなお生死の境をさまよっている。ロシアの関与が濃厚と断定した英国は直ちに外交官を追放し、米国やEU(欧州連合)各国もこれに呼応した。ロシアも対抗、派手な外交官の追放合戦に発展している。 米英同様G7(主要国首脳会議)の一員である日本は、事件を非難するものの、ロシアに対する一切の措置を控えている。このまま頬かむりで対ロ関係の進展だけを追求するのか、いずれ何らかの手段をとるのか。事件はしばらくは尾を引くとみられるが、懸念されるのは日本が各国から制裁への共同歩調を迫られることだ。拒否すれば、国際社会で孤立するし、制裁に同調すればロシアの反発を招く。安倍政権にとって、厄介で頭の痛い外交
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