──この本を書いた目的だが、外交政策について新しい考え方を採用するよう米政府に促したかったのか。それとも米国が衰退している国ではないことを同盟国や潜在的な敵国に示したかったのか。 両方だ。私はあの本を学術的に価値あるものにしようとして、脚注と参考文献を付した。世界における米国の役割について心配している、米国や外国の人たちに向けて書いたものだ。 ──米国の外交政策の一般的な傾向について教えてほしい。ブッシュ政権は非常に干渉主義的で、オバマ政権はそれと比較して退いているようにみえる。 米国の外交政策には「非妥協主義」である時期と、退いている時期がある。後退することは「孤立政策」とは違う。後退は戦略的な目標と手段の調整を行う時期だ。アイゼンハワー大統領は退いた政策をとり、オバマ大統領はアイゼンハワーの政策を思わせるものがある。対照的にブッシュ大統領は非妥協主義者だった。私は、非妥協主義は退く政策
(英エコノミスト誌 2014年11月15日号) 北京で開催されたAPEC首脳会議には成果があったが、大国の競争意識がいまだ太平洋地域を脅かしている。 中国では、握手さえも力の表現になる。先日北京で開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議で、習近平国家主席は米国のバラク・オバマ大統領を迎える際に右側に立ち、カメラに向かって体を開いていた。力強い自信を示す態度だ。 対するオバマ大統領は、まるで貢物を献上するかのように、左側から習主席の方に近づくよう求められた。そのため、肩がカメラの方に向き、受け身の体勢になった。 最近では、首脳会議のごくささいな演出から地球規模の極めて大きな問題まで、あらゆることが中国と米国の競争意識に覆われている。 表面上は、この週は外交が勝利を収めた。前述の握手よりもさらに重要な握手が行われた――渋々ながらようやく実現した、習主席と安倍晋三首相の握手だ。こ
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