人ひと 人ひと/服役4回、人助ける側へ転身 元組員の司法書士 甲村柳市さん ■元組員の司法書士 甲村柳市さん(50歳) 暴力団組員を経て、4回目の服役中に司法書士になる目標を追い始めた。冷ややかな目で見られても勉強を重ね、7回目の受験で合格をつかんだ。人を助ける側に回ったが、「惰性で生きる日々はつまらない」と言い切る派手な生き様は変わらない。 倉敷市で育ち、中学生の時から周囲の不良たちとともにグレていった。変形学生服に身を包み、ケンカに明け暮れた。 他人に指示されるのが嫌で、将来は普通の会社員になりたくなかった。「会社を立ち上げたい」「何か大きいことを成し遂げたい」と漠然とした野望を抱いていた。 中学卒業後、18歳で人材派遣業を営んだが、数年後にバブル崩壊の波が岡山にも直撃し、利益が減少。会社をたたみ、遊び回る日々をしばらく送った。 22歳のころ、倉敷市内のスナックで出会った中年男性に「ヤ