[ワシントン 29日 ロイター] - ベトナムの首都ハノイで開催された米朝首脳会談が物別れに終わった2月28日に、トランプ米大統領が北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長に、全ての核兵器と核燃料を引き渡すよう求めていたことが明らかになった。 3月29日、ベトナムの首都ハノイで開催された米朝首脳会談が物別れに終わった末の米朝首脳会談で、トランプ米大統領が北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長に、全ての核兵器と核燃料を引き渡すよう求めていたことが明らかになった。写真は首脳会談当日、ハノイで撮影(2019年 ロイター/Leah Millis/File Photo) トランプ大統領が金委員長に手渡した文書をロイターが入手した。 関係筋によると、米国が求める「非核化」とは何を意味するか、その定義をトランプ大統領が金委員長に直接伝えたのはこれが初めて。 これまで米側も北朝鮮側も会談が決裂した理由を
6月12日、史上初の米朝首脳会談が開催されました。注目されたのは、どんな点ですか。 宮本:第1に、北朝鮮が「完全な非核化」を米朝首脳会談で受け入れたことです。4月27日に行われた南北首脳会談の「板門店宣言」に記されている通りの内容です。これは北朝鮮が譲歩したことを意味します。 宮本悟(みやもと・さとる) 聖学院大学 政治経済学部 教授 1970年生まれ。同志社大学法学部卒。ソウル大学政治学 科修士課程修了〔政治学修士号〕。神戸大学法学研究科博士後期課程修了〔博士号(政治学)〕。日本国際問題研究所研究員、聖学院大学総合研究所准教授を経て、現在、聖学院大学政治経済学部教授。専攻は国際政治学、政軍関係論、比較政治学、朝鮮半島研究。著書に『北朝鮮ではなぜ軍事クーデターが起きないのか?:政軍関係論で読み解く軍隊統制と対外軍事支援』(潮書房光人社)など。(撮影:加藤 康) もちろん「完全な」が意味する
<果たして米朝首脳会談は中止に終わるのか。もしもすべてが金正恩の思惑どおりだとしたら......。金正恩の交渉力に迫る本誌5/29号特集「交渉の達人 金正恩」より> 北朝鮮が米朝首脳会談を中止する可能性を示唆したことは、一部の論者が主張するような「心変わり」でも、「外国との交渉中に突然方針を変更する(北朝鮮の)お決まりの戦略」によるものでもない。 確かに、北朝鮮はこれまでにも多くの外交交渉で、突然の方針転換や前言撤回といった揺さぶりや謀略を駆使してきた。だが、今回は違う。16日に発表された北朝鮮の金桂冠(キム・ゲグァン)第1外務次官の談話は、ここ数週間、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と側近が語ってきたことと完全に一致するし、「普通の国」の基準で見てもかなり合理的な内容だ。 北朝鮮は当初から、いかなる合意も「(北朝鮮だけでなく)朝鮮半島の非核化」を目的とし、「段階的で同期的措置」
北朝鮮・平壌で握手をする金正恩朝鮮労働党委員長(右)とマイク・ポンペオ米国務長官。朝鮮中央通信(KCNA)提供(2018年5月9日撮影、同10日公開、資料写真)。(c)AFP PHOTO/KCNA VIA KNS 【5月14日 AFP】マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官は13日、テレビ局のインタビューで、北朝鮮が核兵器を放棄するという戦略的選択を行えば、米国は北朝鮮に安全保障を提供する用意があると述べた。 ポンペオ長官は米FOXニュース(Fox News)の番組で、来月12日に開催が予定されているドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長との会談が、金委員長による北朝鮮の方向転換の誓いの試金石になるという見方を示した。 米国が北朝鮮との国交正常化の代償として求めるのは、完全で検証可能、かつ不可
【ワシントン=黒瀬悦成】ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は16日、北朝鮮が米朝首脳会談の中止を示唆した問題に関し、「根本的な問題は、北朝鮮が大量破壊兵器を放棄するという戦略的決断を下したかどうかだ」と指摘し、北朝鮮の真意を確かめる意向を表明した。 ボルトン氏はFOXニュースのラジオ番組で、米朝首脳会談について「成功に全力を尽くす」と述べつつ、北朝鮮に非核化の意思がないと判断した場合は、「見返りを期待する北朝鮮との際限ない協議に引きずり込まれるという過去の失敗は繰り返さない」と語り、いつでも交渉を打ち切る用意があると強調した。 北朝鮮が金桂寛(キム・ゲグァン)第1外務次官の談話という形でボルトン氏を名指しで非難したことについては「北朝鮮の手口だ」とし、「私は連中に人間のくず、吸血動物、醜い男と呼ばれてきた。慣れている」と一蹴した。 金次官については「6カ国協議に出席していた古株
お使いのInternet Explorerは古いバージョンのため、正しく表示されない可能性があります。最新のバージョンにアップデートするか、別のブラウザーからご利用ください。 Internet Explorerのアップデートについて 【ソウル時事】北朝鮮の金桂冠第1外務次官は16日の談話で、対北朝鮮強硬派で核放棄を先行させる「リビア方式」の適用を唱えるボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)への嫌悪感をあらわにし、集中的に攻撃した。 米朝首脳会談のキャンセルをちらつかせ、トランプ政権内でのボルトン氏の影響力を低下させようという狙いがありそうだ。 金氏は「朝米首脳会談を控えた今、米国で、対話の相手を甚だしく刺激する妄言が次々と飛び出している」と主張した。 具体的には「ボルトン(補佐官)らホワイトハウスと国務省の高官は『先に核放棄、後で補償』方式に言及し、『リビア核放棄方式』だの、「完全かつ
北朝鮮は16日、南北閣僚級会談の中止を突然、通告し、外務省高官の談話で「一方的核放棄」を迫るトランプ米政権に強く反発して6月の米朝首脳会談の中止まで示唆した。特にボルトン大統領補佐官の発言を持ち出して名指しで非難。金正恩朝鮮労働党委員長がポンペオ国務長官と会談し、「満足な合意を見た」とまで強調していたにもかかわらず、態度を一変させた思惑はどこにあるのか。(ソウル 桜井紀雄) ボルトン氏に拒否感 北朝鮮は金正日総書記時代の対米交渉のエキスパートである金桂寛(キム・ゲグァン)第1外務次官という過去の人物の談話の形でボルトン米大統領補佐官を集中攻撃した。 談話は、ボルトン氏が北朝鮮に先に核放棄を迫り、後に補償する「リビア方式」に言及したことに「大国に国を委ねて崩壊したリビアやイラクの運命を尊厳高いわが国に強要しようとする不純な企てだ」と反発。「核開発の初期段階にあったリビアを核保有国のわが国と比
お使いのInternet Explorerは古いバージョンのため、正しく表示されない可能性があります。最新のバージョンにアップデートするか、別のブラウザーからご利用ください。 Internet Explorerのアップデートについて ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は13日(現地時間)、北朝鮮の非核化について「全ての核兵器を廃棄し、テネシー州オークリッジまで運搬することを意味する」と述べた。北朝鮮の完全な非核化のために、北朝鮮にある全ての核兵器を米国に搬出し、米国が直接廃棄するというわけだ。ポンペオ国務長官は11日、非核化の見返りに「北朝鮮の繁栄」という「あめ」をちらつかせ、一方でボルトン補佐官は恒久的な非核化のための具体的なやり方を提示するという「ムチ」を振ったわけだ。 ボルトン補佐官は同日、米国のABC、CNNテレビとのインタビューで「恒久的な非核化(PVID)とはどんなもの
金次官は「米国が一方的な核廃棄を強要し、われわれを追い詰めようとするなら、われわれは対話への関心を失い、今回の首脳会談に応じるかどうか再考せざるを得ない」と主張。トランプ大統領が北朝鮮を核保有国として受け入れない場合、歴代大統領の中でも「哀れで成果のない大統領」になるリスクを冒すと続けた。 米ホワイトハウスは今のところコメントの要請に応じていない。中国は双方に「これ以上の挑発を避ける」よう呼び掛けた。 この日、北朝鮮は予定していた韓国との閣僚級会談を中止すると突如発表。また6月12日の米朝首脳会談の運命について熟考するよう米国に警告した。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が、米朝首脳会談で核兵器プログラムについて話し合うことに同意して以降、楽観論が広がっていたが、北朝鮮の動きはこうしたムードに水を差した。聯合ニュースによると、韓国政府は17日に国家安全保障会議を開催し、北朝鮮問題を協議すること
北朝鮮政府がいかなる約束をしても、それが特に核開発に関わることなら用心する必要があるーー米政府は苦い経験を経て、そう学んできた。
8日、米ホワイトハウスで、イラン核合意からの離脱を表明するトランプ大統領(ロイター) 【ワシントン=黒見周平】トランプ米大統領は8日午後(日本時間9日未明)、ホワイトハウスで演説し、米欧など6か国とイランが2015年に結んだ核合意からの離脱を表明した。 トランプ氏は大統領令に署名し、核合意に基づいて解除した全ての対イラン経済制裁について再開を指示した。 米国が制裁を全面的に発動させれば、イランの強い反発を招き、核合意は崩壊する恐れがある。 トランプ氏は6月初旬までに予定される米朝首脳会談を見据え「今日の行動は(北朝鮮への)重大なメッセージになる。米国はもはや口先だけの脅しはしない」とも述べた。ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は「米国は(非核化などで)不十分な合意には応じないということだ」と記者団に語っており、離脱表明には北朝鮮をけん制する思惑もありそうだ。 核合意は、核兵器開発疑
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(左、2017年12月23日撮影)と米国のドナルド・トランプ大統領(2018年2月9日撮影)。(c)AFP PHOTO/KCNA VIA KNS / - AND Saul LOEB 【5月7日 AFP】米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong Un)朝鮮労働党委員長による首脳会談は、来月にシンガポールで開催される可能性が高いと、複数のメディアが7日報じた。 トランプ氏は先週末、報道陣を前に、米朝首脳によるこの画期的な初会談の開催日と場所を両国が決定したと明かし、詳細には触れなかったものの「間もなく発表することになる」と述べていた。 韓国紙・朝鮮日報(Chosun Ilbo)は、ジョン・ボルトン(John Bolton)米大統領補佐官(国家安全保障担当)が会談は「6月中旬」に開催されると明かし
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