<欧州の注目選挙の先陣を切って実施されるオランダ総選挙を前に、トランプ政権と親密な米保守派が極右党首のウィルダースに巨額の献金をしていたことが発覚> 15日にオランダで実施される総選挙に注目が集まっている。 なぜかと言うと、まず昨年6月にイギリス国民が国民投票でEU(欧州連合)からの離脱を決め、続いて昨年11月にアメリカの大統領選挙で、排他的で内向き志向のドナルド・トランプ大統領が誕生したからだ。 今年欧州では、オランダ総選挙、フランス大統領選、ドイツ連邦議会選挙と注目選挙が続く。イギリスやアメリカで見られたEU懐疑論や反エスタブリッシュメント(反既得権益層)感情、さらに移民をめぐる不安感を利用するポピュリズム(大衆迎合主義)といった「潮流」が欧州にも波及するかどうかが注目されている。 その最初の試金石となるのが、このオランダ総選挙だ。 そして欧州では、昨年から今年にかけて、選挙にからんだ
「オルタナ右翼(Alt-Right)」の論壇となったニュースサイト『ブライトバート・ニュース』は、トランプ政権の「黒幕」スティーブ・バノンが2007年の創設時から関わり、2012年から経営者となった。バノンと「オルタナ右翼」が結びつけられて語られるゆえんだ。だが、両者の結びつきは単純ではない。また、「オルタナ右翼」=「白人至上主義」ないし「白人民族主義」と一本線でつなぐのも、考えものだ。そこには複雑な経路がある。連載の(4)ではそのことを考えた。定義の難しい「オルタナ右翼」の内部の多様性についても、ブライトバートの編集幹部である若手論客ミロ・イァノプロスらの「主流派保守のためのオルタナ右翼ガイド」を手掛かりに探ってみた。【「トランプの黒幕『バノン』の世界観(4)『オルタナ右翼』の淵源と多様性」2017年2月17日】
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