[マニラ 13日 ロイター] - フィリピンのドゥテルテ大統領が先月29日、治安部門のトップを緊急会議に招集したとき、彼の心はすでに決まっていた。それは軍や警察の幹部がまったく予期しない事態だった。 2月13日、フィリピンのドゥテルテ大統領が、自身が掲げた看板政策ともいえる情け容赦のない麻薬撲滅戦争において、警察を主役の座から外すという「急転換」を決断した背景とは。写真は今回の決定を発表する会見に臨む同大統領(左)とその耳元にささやくロナルド・デラロサ国家警察長官。マニラの大統領官邸で1月29日撮影(2017年 ロイター/Ezra Acayan) 昨年6月に就任した大統領の看板政策ともいえる情け容赦のない麻薬撲滅戦争において、警察を主役の座から外すというのだ。この急転換の理由は1つしかない、と緊急会議に出席した3人の関係者はロイターに語った。 そのときドゥテルテ大統領は激怒していた。麻薬犯