学び ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 - The Wall Street Journal, Japan Online Edition - WSJ.com
この8月になって、南シナ海でまた大きな波が立ちつつある。今度は中国とフィリピンとの間で海上での「熱戦」が改めて起きるかもしれない兆候がいくつも出ている。つい7月半ばに中国は移動式の大型掘削装置をようやくパラセル諸島近くから撤去させ、ベトナムの強硬な反発を沈静化させたというのに。 より正確に言うならば、中国は11月のAPECを前に周辺国との関係の再構築を模索し、中でも、ベトナムとの間でも一定の関係改善を図りつつある中で、世論が最も硬化した、最も弱い敵、すなわちフィリピンに焦点を定めているかのようだ。 なぜなら、この数カ月のいくつかの報道と写真を的確に結びつければ、中国の外交上の動きとはいささか異なる、1つの真実が浮かび上がるからだ。 本稿では、フィリピンの近海の島々でまた何が起きつつあるのか、最近、中国人民解放軍が積極的な活用を試みている「海上民兵」が意味するもの、そして、こうした動きが、東
フィリピン外務省関係者によれば、「リードバンクにおける中国船の頻繁な航行は、航行の自由の無害な行使というより、フィリピンの排他的経済水域における不正な主権行使の一環である」として、中国側に抗議が行われているのだ。 リードバンクには「SC72」と呼ばれる鉱区がフィリピン・エネルギー省によってすでに設定されている。実は、この鉱区はかつて中国海洋石油との間でも掘削のための権利について交渉が進められてきた。しかし、中国海洋石油がフィリピン・エネルギー省のオファーに応じることになれば、中国がフィリピンの主権を認めることになるという理由で、交渉自体が暗礁に乗り上げているのである。 現在、リードバンクでは、フィリピン・エネルギー省の指導下で、石油掘削調査会社「Forum Energy」による掘削が2015年末から2016年初頭にかけて行われることが想定されている。これが中国の関係者の焦りをかき立てている
「1. 島とは、自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、高潮時においても水面上にあるものをいう」のであって、「2. 3に定める場合を除くほか、島の領海、接続水域、排他的経済水域及び大陸棚は、他の領土に適用されるこの条約の規定に従って決定される」のである。 そして、「3. 人間の居住又は独自の経済的生活を維持することのできない岩は、排他的経済水域又は大陸棚を有しない」と規定されている。 さらには、第60条8は次のように定め、中国の人為的行為を一刀両断している。「8. 人工島、施設及び構築物は、島の地位を有しない。これらのものは、それ自体の領海を有せず、また、その存在は、領海、排他的経済水域又は大陸棚の境界画定に影響を及ぼすものではない」 すなわち、中国が南シナ海で事実上支配する「島」の多くは、国連海洋法条約の規定上、「島」ではなく、「岩」ですらないと見ることもできる。その結果として、中国が
5月9日、中国がベトナム沖約200キロに石油掘削装置設置を決めたことで、ベトナムやその他の近隣諸国が劣勢に立たされている現状が明らかに。写真は2日にベトナムの船舶に放水する中国海警船。ベトナム当局提供(2014年 ロイター) [香港 9日 ロイター] - 中国と東南アジア諸国の間で緊張が高まる南シナ海。中国は同国最大の石油掘削装置(リグ)をベトナム沖約200キロの地点に設置することを決めたが、この事案はベトナムやその他の近隣諸国が中国の動きに対して劣勢に立たされている現状をさらけ出した。 中国の石油掘削をめぐっては、領有権を争う海域で行われていることもあり、中国とベトナムが対立。今月になって起きた船舶衝突では、両国はいずれも相手の船舶が意図的に衝突してきたと批判合戦を行っている。
[ハノイ/北京 7日 ロイター] - 南シナ海の領有権めぐり対立する中国と東南アジア諸国の緊張が高まっている。フィリピンは、南沙諸島(スプラトリー諸島)付近で中国の漁船を拿捕。中国は解放を要請した。 5月7日、南シナ海の領有権をめぐり対立する中国と東南アジア諸国の緊張が高まっている。写真は南シナ海の南沙諸島にあるセカンド・トーマス礁に座礁している、フィリピン海軍のシエラマドレ号。3月撮影(2014年 ロイター/Erik De Castro) ベトナムは、中国が石油掘削を行っている海域はベトナムの領海と主張し、軍の艦船や警備艇を派遣。これに対し、中国はベトナムに掘削作業の妨害しないよう警告した。 ベトナム外務省は7日、南シナ海で中国の船舶がベトナム船2隻に意図的に衝突してきたと発表した。 外務省によると、衝突は4日に発生。ベトナムの船舶に大きな被害をもたらした。6人が軽傷を負った。 外務省の
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