(その国の人の)小柄で華奢でおとなしそうな外見とは裏腹に実は、大国・中国に、そう言わしめるほどの小国がアジアにある。 したたかな朝貢外交を展開し、中国のみならず、米国、フランス、ロシアに至ってまで、「山椒は小粒でもピリリと辛い」と知らしめているのが、実はベトナムだ。 1000年にもわたる中国の侵略や支配、約70年にも及ぶフランス下での植民地支配に屈せず、さらには20年続いた米国とのベトナム戦争、その後は中越戦争を経験した。 何度も痛い目に遭わされてきた中国 「China and Vietnam: The Politics of Asymmetry(中国とベトナム、その非対称な政治)」の著者で、米国における中国政治外交の専門家、ブラントリー・ウォマック博士は、「中国の力は、再三、ベトナムという岩の上で砕け散ってきた」と言う。 ベトナム戦争でロシア軍や米軍が置きざりにした戦闘車など、お古の兵器