防衛省は2017年度の概算要求に、過去最大の5兆1600億円程度を計上する方針を固めた。写真は稲田朋美防衛相。3日撮影(2016年 ロイター/Kim Kyung-Hoon) 防衛省は2017年度の概算要求に、過去最大の5兆1600億円程度を計上する方針を固めた。北朝鮮が弾道ミサイルの発射を繰り返すなど、日本を取り巻く安全保障の環境が一段と厳しさを増しているとして5年連続で増額を要求する。 政府関係者が19日、明らかにした。 防衛省がとりわけ重視しているのが、北朝鮮の弾道ミサイル技術向上を受けた防衛態勢の強化。地上配備型の迎撃ミサイル「PAC3」の改修費用約1000億円を計上するほか、米国と共同で改良に取り組む海上配備型ミサイル「SM3」の量産費用を盛り込む。 大気圏に再突入してきた弾道ミサイルを迎撃するPAC3は、射程距離を約2倍の30キロ超に伸ばす。大気圏外でミサイルを捕捉するSM3は、