(2014年8月21日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 西オーストラリアの僻地のピルバラ地域。世界最大の鉄鉱石積出港の隣にある埃っぽい工業団地は、これほど景気が悪かったことがない。 「町では賃貸料があまりに高くなったため、好景気が終わると、あらゆる場所で商売が次々倒れ始めた」。ポートヘドランドのおんぼろビル「ジェムズ」のオーナー、ジョー・ウッドワード氏はこう言う。ここは最近までポートヘドランドで唯一の合法的売春宿だったが、今では南京錠がかかった門に立ち退き通知が張られている。「ここではもう、何も売れませんよ」 ジェムズの廃業をはじめ、オーストラリアの鉱業投資ブームが終わってから店仕舞いした多くのピルバラのビジネスは、オーストラリアがその旗艦プロジェクトの1つを実現するのに苦労することを示唆している。 家族が住む持続可能な都市を建設する旗艦プロジェクトに黄色信号 ポートヘドランドと、隣接す