原文はこちら 欧州の安定が、少なくとも6つの危機によって脅かされている。シリア内戦などの地域的紛争、英国の欧州連合(EU)離脱問題、第2次世界大戦以来の規模の難民急増、未解決の財政問題、ロシアの拡大主義、加えて、政治の表舞台へのナショナリズムの回帰である。 ロシアのプーチン大統領はそうした危機のいくつかを意図的に悪い方向へと誘ってきた。ウクライナからクリミアを奪い、シリアでは軍事介入により中東紛争を激化させ、難民危機を深刻化させた。プーチン氏のこうした脅威に、EUは腰を据えて向き合う必要がある。 極右政党を操るロシア 今欧州を席巻するナショナリズムは、ロシアの各国極右政党に対する資金提供に起因する。極右政党の台頭は、難民問題解決への欧州の一枚岩の対応に水を差している。 たとえば英国では、プーチン支持派の英国独立党の人気に押され、政府は難民受け入れの確約を拒否している。スウェーデンでも極右政
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