ワシントン(CNN) 米国務省のティラーソン長官は18日に行った講演で、中国が世界秩序を乱し、近隣国の主権を侵害し、他国に対して無責任で搾取的な経済政策を推進しているとして強く非難した。 この日の講演は米国とインドの関係がテーマだった。ティラーソン長官は中国について、「インドとともに台頭しながら、責任感は薄く、時として国際的な規範に基づく秩序を乱してきた」と批判。「中国の南シナ海における挑発行動は、米国とインドが支持する国際法と規範に対する直接的な挑戦」と位置付けた。 米国は中国との建設的な関係を望んでいるとしながらも、「中国は近隣国の主権を侵害し、米国および友好国に損害を与えている。だがそうした秩序に対する中国の挑戦によって、我々が萎縮することはない」と力説した。 米国は外交努力を通じて中国の北朝鮮に対する圧力を強めようとしており、トランプ大統領は3週間後に中国訪問を控える。北京では18
3月13日、海上自衛隊が5月から約3カ月間、最新鋭の護衛艦「いずも」(写真)を南シナ海とインド洋に派遣することがわかった。写真は横須賀で2016年12月撮影(2017年 ロイター/Kim Kyung-Hoon) [東京 13日 ロイター] - 海上自衛隊が5月から約3カ月間、最新鋭の護衛艦「いずも」を南シナ海とインド洋に派遣することがわかった。長期の航海でいずもの戦力向上を狙うとともに、訓練やフィリピンなどへの寄港を通じ、南シナ海の軍事拠点化を進める中国をけん制する。 複数の関係者によると、いずもは5月初めに日本を出港し、同月中旬にシンガポールで行われる国際観艦式と国際共同訓練に参加する。7月中旬に日本・米国・インドがインド洋で実施する共同訓練「マラバール」にも参加する予定だが、それまで日本にいったん帰港せず、南シナ海に約2カ月とどまる。 海自はインドネシアのジャカルタ、フィリピンのスービ
【ニューデリー=岩田智雄】インドと中国が領有権を争い、インドの実効支配下にある印北東部アルナチャルプラデシュ州に今月9日、中国人民解放軍が侵入していたことが分かった。印国防省当局者が15日、産経新聞に明らかにした。中国は、インドが日米両国と安全保障で連携を強めていることに反発し、軍事的圧力をかけた可能性がある。 中国兵約250人は、州西部の東カメン地区に侵入し、約3時間滞在した。中国兵は3月にも、中印とパキスタンが領有権を主張するカシミール地方でインドの実効支配地域に侵入し、インド軍とにらみ合いになっていた。アルナチャルプラデシュ州への侵入は、最近約3年間、ほとんど確認されていなかったという。 9日は、中国海軍が艦船を尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の接続水域で航行させた時期と重なる。インドは10日から日本近海で、日米とともに海上共同訓練「マラバール」に参加していた。訓練は米印が実施してきたが
米ホワイトハウスで開かれた共同記者会見中に握手する安倍晋三首相(左)とバラク・オバマ米大統領(2015年4月28日撮影)。(c)AFP/SAUL LOEB〔AFPBB News〕 今回の改定は大きな意義と若干の課題を伴うものでしたが、前後編に分けて具体的にいくつかご紹介していきたいと思います。今回は、ガイドライン改定における意義について論じるものです。 大成功だった安倍首相の演説 米報道の多く、それも賛否の双方が「歴史的」と評価した安倍首相の米議会演説は、高らかに外交における自由主義の尊重、すなわち日本外交が戦後に果たしてきた役割の重要性を肯定的に謳いあげたという意味で、素晴らしいものでした。 これは、一部を除けば、演説に対する多くの批判が揚げ足取り的な「因縁」か、ポジショントークに終始し、その本質的な批判ができないでいることからも明らかでしょう。何より、上院議長たるバイデン副大統領、共和
米シンクタンク、戦略国際問題研究所が運営するオンラインサイトに掲載された南沙諸島のミスチーフ礁を捉えた衛星画像。中国の船がしゅんせつ作業中と見られる(2015年3月16日撮影)。(c)AFP/CSIS Asia Maritime Transparency Initiative/DigitalGlobe〔AFPBB News〕 2013年9月から10月初めにかけ、習近平主席が外遊先で提唱した陸の「シルクロード経済ベルト」と海の「21世紀海上シルクロード」構想は、2014年10月のAPEC非公式首脳会議で改めて「一帯一路」という中国の世界戦略として内外に喧伝されるところとなった。この戦略こそ、中国がユーラシア大陸の盟主になるために構想されたものであると言っても過言ではない。 それを実現させるためには、中国の経済成長が持続的なものでなければならないし、中国の強大化が周辺諸国を恐れさせるものであっ
・アジアの一つひとつの国々は、中国より小さいと思っているかもしれないが、インドや、日本、インドネシア、ベトナム、フィリピンなどすべての国々を合わせれば、人口でも、技術でも、経済でも中国を大きく上回る優位が生じる。 ・したがって、現在、地域で起きていることは、大きな意味で、連合や同盟に向かう動きである。国々による差異は様々あろうが、向かう方向は同じである。 戦略というのは、そもそも分かりやすいものであるべきだが、ルトワックの言葉は、戦略そのものと言っていいほどのシンプルさである。 中国が選んでしまった第3の道 そして、ルトワックは、中国には本来3つほどの選択肢があるという。 ・第1の最も良い選択肢は、21世紀に入ってから、中国がしばらくの間なりとも主張してきた「平和的発展」の道を継続すること。そうすれば、中国の周辺の国々は、誰も中国に反発することもなく、問題は生じない。ベストな戦略である。し
最近でも、危機管理のコンサルタントとして中南米のコロンビアに行き、人質解放の交渉にもあたり、依頼が舞い込めばフィリピンの海軍の指導にも行く。一昔前には、ペルーのフジモリ大統領に対してセンデロ・ルミノソ対策の助言をしていたともいう。 一方で、幼少期は家族と独仏両語で自在に会話しながら、家庭教師からヘブライ語とアラム語を習い、後に家族とともにイタリアのシチリア島に移住し、英米の大学で学んだという人物なのだ。 知識は経験と一体となって、知恵になる。ルトワックの知恵とは、生死ぎりぎりの体験に裏付けられた、ひどく手堅くて、そして、誰にも分かる簡素なもののようだ。 中国はなぜ自滅するのか さて、今回御紹介したいのは、ルトワックが日本に来て、中国について語ったことである。 さも、難しいことを語ったのかと問われれば、さにあらず。あっけないほどにシンプルな話であった。彼の話は、大概次のようなものだ。 ・中国
ずいぶん久しぶりに、日本が直面する大きな課題について、文字通り地球儀を俯瞰しながら話せる人物と知り合いになった。その人は、いくつかの全く異なる言葉を母国語のように操りつつ、筆者に、マシンガンで「知恵」の弾丸をぶつけるかのごとく語りかけてくる。 知恵の塊というのは、このような人物のことを言うのだろう。 アジアから中東、歴史から文学まで縦横無尽に語る。ウクライナにおけるロシアの「モンゴル的資質」を語ったかと思えば、戦争をしても残虐なことは決してできない、エジプト人の「農民的」な性格について、冷血なシリア人の性格と対比しながら解き明かす。 そう、アメリカの戦略論の碩学、エドワード・ルトワック博士である。日本では『自滅する中国』(芙蓉書房出版)という簡潔で分かりやすい戦略の本を書いた人物として知られている。 生死ぎりぎりの体験に裏付けられた知恵 ルトワックの人物像を一言で説明することは実に難しい。
「中国軍事力は透明性を欠くとともに、ますます覇権主義的行動が顕著になっている。その侵略的強化を私は憂慮している。・・・係争中の海域での中国側による一方的な行動は極めて危険極まりない。・・・そもそも、中国による領海や島嶼に対する主権の主張は国際法に照らして根拠があるとは言えない」 4月9日、オーストラリア・キャンベラのオーストラリア戦略政策研究所での会合の席上、アメリカ太平洋艦隊司令官ハリス大将は、中国の軍事力とりわけ充実の速度が著しい中国海洋戦力と覇権主義的海洋戦略に対して、強い口調で懸念を表明した。 公の場で太平洋艦隊司令官が中国侵略主義を批判 東シナ海・南シナ海を含む東アジア戦域の地政学的情勢に精通しているハリス大将は、太平洋艦隊司令官就任後もしばしば中国軍事力に対する懸念を表明していた。 先日、筆者がファネル大佐(「『中国軍が対日戦争準備』情報の真偽は? 足並み揃わない最前線とペンタ
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