中でも気になるのは、社債市場でデフォルトが出始めていることである。4月21日中央政府直轄の「中国兵器装備集団」の子会社が8550万元の債券利息のデフォルトを発表、債務不履行に陥った初の中国国有企業となった。 その前日には、広東省深セン市の大手不動産開発会社「佳兆業集団」が5160万ドルのドル建て債務の利息が支払い不能になったことが明らかになっている。「今後、中央・地方政府は経営不振の企業、特に国有企業の救済を行わないだろう」とする専門家が増えている。 2014年3月、上海超日太陽能科技有限公司が中国債券市場の初のデフォルトを生じさせた際には、地方政府は9社の投資会社と2社の信用保証機関を斡旋し、すべての債券保有者に利息と元金を支払い、土壇場で同社の破産を回避させた。しかし20~30兆元に達すると言われる債務残高を抱える地方政府は、土地の売却収入が大幅に落ち込むなど財政状態が急速に悪化してお