【台北=伊原健作】台湾の次期総統選挙で対中融和路線の最大野党・国民党の候補者が中国に強硬姿勢を鮮明にする異例の展開となっている。香港での反中デモの拡大が人々の中国への警戒感を刺激し、独立志向の与党・民主進歩党(民進党)に追い風が吹いているためだ。国民党内の公認候補者争いでは最有力候補の高雄市長がデモに冷淡な態度を示し、批判を受け人気が低下するなど波紋が広がっている。「香港での(高度な自治を認め
香港で犯罪容疑者の中国本土への引き渡しを認める「逃亡犯条例」改正案への大規模抗議デモがあった16日、台湾でも抗議する香港市民を支援する集会が開かれた。中国は台湾に香港と同じ「一国二制度」の受け入れを迫っており、「今日の香港は、明日の台湾だ」という台湾側の危機感が深まっている。 台湾の立法院(国会)前で16日に開かれた集会には数百人の市民が集まり、マイクを手に意見を表明し合った。友人らと参加した会社員の劉帛縉さん(30)は「中国が香港の次に狙っているのは台湾。のみ込まれるのが心配だ」と語った。 香港で最初の大規模デモがあった9日以降、台湾各地で集会が開かれている。集会で語られるのは、「今日香港 明日台湾(現在の香港の姿は将来の台湾の姿だ)」という言葉だ。 この言葉が台湾で最初に注目…
12日、台北市内の香港政府事務所前で、雨の中、逃亡犯条例に反対の座り込みをする香港からの留学生ら(田中靖人撮影) 【台北=田中靖人】香港で起きている「逃亡犯条例」改正案への大規模な抗議活動に、台湾でも関心が高まっている。主要メディアが大きく報道し、台北市内では抗議活動に同調する街頭運動も始まった。一方、与野党の有力者は香港情勢に言及する際、現在行われている総統選の党内予備選を意識しており、デモの行方が総統選に影響を及ぼす可能性もある。 台北市内で香港政府の領事事務などを行う香港経済貿易文化弁事処が入る商業ビルの前では12日、香港からの留学生らが座り込みを始めた。200~300人が雨の中、プラカードを掲げ、改正案に反対する演説を次々に行った。発起人の大学4年生、何泳●(=杉の木へんを丹に)(か・えいとう)さん(21)は「改正案が通れば香港の国際的地位は急速に低下し、中国の地方都市と変わらなく
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