アジアで覇権争いを繰り広げる中国とインドがこの夏、過去半世紀で最大となる軍事衝突の危機に直面した。国境の両国軍のにらみ合いは2カ月半続き、偶発的な小競り合いが大規模な衝突へ発展する危険性に満ちていた。経済、軍事の両面で力をつけた両国は、習近平国家主席、モディ首相という、近年類を見ない求心力ある2人が率いるだけに、衝突リスクに終わりはみえない。中印首脳 対立一転、笑顔で歩み寄り中国のアモイで5
【ニューデリー=岩田智雄】安倍晋三首相は今月13〜15日にインドを訪問する。これを前に、インドと中国が両国とブータン3カ国の国境付近で対峙(たいじ)した問題で、インド政府が日本政府に、インドの立場を支持したことへの謝意を伝えていたことが8日までに分かった。日印は、中国をにらんだ自衛隊とインド軍の共同訓練の拡大でも正式に合意している。モディ印首相との首脳会談で、安全保障での協力が加速しそうだ。 対峙問題は、中国人民解放軍がインドに隣接する中国とブータンの紛争地で道路建設を始めたことで発生した。インドは「深刻な安全保障上の影響を伴う重大な現状変更だ」として派兵し、中印軍が紛争地内で8月下旬までの約2カ月半、にらみ合いになった。この対立について、平松賢司駐インド大使は、メディアの取材に、「関係国が力を背景とした一方的な現状変更を行わず、紛争を平和的に解決することが重要だ」との見解を示していた。
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