海自の行動を高く評価する米海軍戦略家たち 今回の海上自衛隊艦艇によるスービックならびにカムラン湾訪問について、あるアメリカ海軍戦略家は、「海上自衛隊艦艇のスービック寄港は、海上自衛隊とフィリピン海軍にとって記念すべき日となった。アジア太平洋海域での戦略環境に対しても歴史的なインパクトを持つ日なるであろう」と高く評価している。 アメリカはオバマ政権下での大幅な国防費削減によって、南シナ海への覇権主義的海洋侵出政策を推し進める中国に自らの海洋戦力だけでは対抗しきれなくなり、同盟国の戦力を活用する方針に転じている。だが、南シナ海に面するアメリカの同盟国フィリピンの海洋戦力はゼロに近い。そのためアメリカが強力にバックアップしなければならない。ところが、かつてフィリピンに大規模な海洋戦力(海軍、空軍、海兵隊)を配備していた時代と違い、そのような大規模戦力をフィリピンに展開させる余裕はアメリカにはない