オーストラリアで鉱物資源輸出と並ぶ外貨獲得源が「留学」だ。キャンパスの4人に1人を占める留学生が落とすお金が大学や業界を潤す。「お得意様」は中国人だが、祖国への批判を許さない一部学生の言動が、研究や学問の自由を脅かす事態になっている。 豪州で最も古い歴史を持つ1852年創設のシドニー大学では、アジア系の学生たちが目立つ。 北京出身の孫宇澄さん(22)は11月に建築デザインを学ぶためにやってきた。年約3万豪ドル(約255万円)の学費と週500豪ドルの家賃は「親が払ってくれます」。父は装飾業、母は教師だという。 大学院で都市計画を専攻する…