政治と経済 Poland’s Ruling Party Leader Calls for New EU Treaty After Brexit
ギリシャ・レスボス島に設置された難民キャンプ(2016年4月3日撮影)。(c)AFP/ARIS MESSINIS〔 AFPBB News 〕 欧州の政治家が欧州連合(EU)への難民流入と英国のEU離脱を防ぐのに忙殺されている間に、すべてのEU危機の母であるギリシャでは、マグマが再び静かにゆっくりと蓄積されつつある。 アテネでの話し合いは今回も実りのないものに終わり、22日にはユーロ圏財務相会合が開催されることになっていた * 1 。 そしてEUを昨年振り回したギリシャ危機と同様に、新たな難局が間もなくこの地にやって来る。ギリシャ政府が次の金融支援を受け取ることができなければ、7月に期限が来る35億ユーロの債務返済でデフォルト(債務不履行)し、「グレグジット(ギリシャのEU離脱)」の可能性が再び高まる恐れがあるのだ。 なぜそんなことが再度起こり得るのか。1年近く前、次第に切羽詰まっていった首
欧州連合(EU)は前進するために危機を必要としている――ブリュッセルにはそんな、聞くとほっとするような決まり文句がある。しかし、今日の欧州が直面しているさまざまな問題の盛り合わせ――難民、ユーロ、そして英国のEU離脱の危険――は、EUを強化するどころか押しつぶしてしまう可能性の方がはるかに高いように見える。 EUの基本的な功績と教義のいくつかが、ここ数十年間で初めて脅威にさらされている。 具体的には、単一通貨ユーロ、域内の国境開放、域内の労働力の自由移動、そしていったん加盟したら永久に加盟国であり続けるという認識がそれにあたる。 EUはこうした困難に立ち向かうどころか、その圧力を受けてきしんでいる。加盟28カ国は激しく言い争っており、共通の問題への効果的な対策を練ることなどできそうにない。 言い争いの背景にある不穏な状況 加えて、こうした言い争いはある不穏な状況を背景に起きている。第1に、
欧州連合(EU)にはなぜ条約の改定が必要なのか。これには非常に重要な理由が2つある。1つはユーロ圏の修繕であり、もう1つはEUと英国の関係修復だ。この2つで言うなら、ユーロ圏の修繕の方が難しい。しかし、どちらも単独で取り組むことはできない。EUが条約改定という大仕事を短期間に2件続けてやり抜くことはないからだ。 ユーロ圏で修繕が必要な部分は、世界金融危機のころから変わっていない。 ユーロ圏は次の銀行危機がやって来る前に、いざという時に銀行を財政資金で支える適切な仕組み(バックストップ)を構築しておかねばならないのだ。 現在の銀行同盟――そう呼びたければの話だが――には、一元的な銀行監督制度と、銀行破綻処理のための共通の法的枠組みが備わっている。しかし重要なことに、銀行はまだ母国の法の下で運営される国レベルの組織にとどまっている。 この銀行同盟を適切なものにするには、一元的な法的枠組み、一元
(2014年5月27日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 27日朝に欧州各紙で過激派政党の躍進に関する見出しを読んだ人は、欧州が政治的ヒステリーに屈したと結論付けるかもしれない。だが、最大の危険は実はヒステリーではなく、慢心だ。 欧州の指導者たちが27日夜に会議を開く時、彼らが欧州議会選挙の結果を一蹴し、いつもと変わらない政治に逃げ込もうとする可能性は極めて高い。そうしたら大きな間違いを犯すことになる。実際、致命的な過ちとなりかねない。 欧州連合(EU)首脳会議の主要議題は恐らく、どの無名の内部関係者が欧州委員会の委員長になるかを巡る典型的なブリュッセルの争いになりそうだ。何をすべきか合意するのがとにかく難しすぎるため、重大な政策の調整はない。この種の慢心は、有権者としても知られる愚かな大衆からの政治的反乱に対して欧州が示すお決まりの反応だ。しかし、今回はそうなることは許されない。 残念な
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